B2Cのグローバル市場で日本がそれなりの存在感を保っているのは、自動車産業と、市場が縮小してきたとはいえデジタル一眼レフカメラが思い浮かびます。とくに自動車産業は、産業の裾野が広く、日本の競争力を代表するだけにその動向から目が離せません。その自動車産業で、トヨタとまマツダが資本提携することが来週にも正式に発表されるそうです。
トヨタとマツダが資本提携 EV開発を加速 米国内に新工場建設検討 (1/2ページ) - SankeiBiz : 

マツダにはドイツに引けをとらない、というか上回るかもしれないディーゼル技術があるとはいえ、英仏で内燃機関自動車の販売禁止方針を打ち出されると、一挙に電気自動車への流れが加速されます。英仏にには、電気自動車シフトへのロードマップがあるとはいえないのですが、デイーゼルにこだわっていると、マツダが単独のプレイヤーとなってしまい、下手をするとロータリーエンジンの二の舞いになりかねません。

電気自動車といえば、なにかというと、イノベーションに乗り遅れ、グローバル市場では姿を消したに等しいスマートフォンと重ね合わせ日本が乗り遅れたと煽る記事が多く、辟易としますが、まだまだ本格普及するには乗り越えなければならない結構高いハードルがあります。

いま、電気自動車といえばテスラと中国のBYDです。2016年の販売台数では、モデルSとモデルX合わせておよそ7万6千台。それに続いているのが中国のBYDで7万4千台、日産が5万2千台と続いています。2016年の自動車の世界販売台数が1017万5000台なので、まだまだ電気自動車の市場規模は小さいものの、次世代の主流になることは間違いなく、どこが高いハードルを超え、ブレークスルーしてくるのかが注目されるところです。

テスラの成功は、電気自動車をエコカーというよりは、走行性能、とくに加速の素晴らしさに置いた戦略で、高級車市場で存在感を広げたのですが、ついに登場したモデル3は、一回の充電で走れる距離が、345kmで、販売価格が$35,000 ドルからとかなり手が出しやすいところに近づいてきました。事前予約が50万台と殺到しています。

しかし落し穴がふたつあったのです。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、テスラがあと8万台ほど販売すれば、顧客が受け取る米政府の補助金は段階的に廃止されることになっているそうで、実際にユーザーの手に届く時点では、購入する際には補助金が減額されているかもしれません。
もうひとつはテスラは、いくら売っても利益を稼ぎ出しておらず、テスラがモデル3を量産しようと思えば追加投資が必要なのですが、追加投資するキャッシュ不足に陥っているようです。

補助金頼みの域を超えて、本格的な普及の鍵を握っているのが、電池と自動運転技術でしょうが、今回のマツダとの資本提携の背景はその技術開発にありそうです。自動運転は資本力が中途半端でないグーグルなどのIT企業などとの主導権争いになってきますが、開発力は、資本規模も関係してきます。

電池は、価格と長距離走行を可能にする容量と充電時間の3つの要素での飛躍的な進化が求められていますが、さてどこが次世代の電池開発に成功するのでしょうか。

実際のところ電池はイノベーションの壁に突き当たってしまったようで、価格面でも性能面でも大きな進化がありません。

今秋発表される日産リーフは、、バッテリー強化によって走行距離が400kmへと大幅に向上されるそうで、新しい電池技術が登場するのかが注目されますが、謎なのは、トヨタと東京工業大学で開発をすすめている「固体電池」です。ブレークスルーをもたらす段階にきわめて近づいているとも言われ、早ければ2020年には実車に搭載されるようになるとか。

さて今回の資本提携で、トヨタと国内7社(ダイハツ、日野、スバル、いすゞ、ヤマハ発動機、マツダ、スズキ)のグループが誕生します。自動運転にしても、電池にしても開発に巨額の資金が必要なので、ますは体制固めが進んだということでしょうか。日本発のイノベーションに期待したいところです。


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