GMが、新型SUV「キャデラックXT5クロスオーバー」を左ハンドル、米国仕様のまま日本に投入するということで、物議を醸しています。燃費が悪い、またサイズも大きすぎて、不便どころか駐車場では迷惑です。しかし、GMの日本向けマーケティングとしてはそれしかないという感じでしょう。トランプ大統領の米国車が売れないのは日本が障壁をつくっているからというのはの言いがかりもいいところで、関税ゼロで売れないのです。つまりアメリカの車は日本やEUでは、競争できる実力がなく、正攻法の戦略では売れません。


右ハンドル車をつくるために投資しても、常識的には回収は望めません。直近1〜6月で、キャデラックが日本で売れたのは274台、シボレーが270台で、両ブランドをあわせても、全輸入車販売台数の0.4%のシェアしかないのですから、市場的には存在しないに等しいのです。まともに競争を仕掛けても、日本車やドイツ車には勝てません。
それでなくとも、2017年上半期(1〜6月)の米国での新車販売台数は前年同期比2.1%減で、上半期としてはリーマン・ショックの影響で販売が落ち込んだ09年以来、8年ぶりに前年実績を下回る状態なので、そんななかでも比較的好調なSUVを一台でも多く売りたいという背景も理解できます。
そうなるとGMとしては、米国仕様のままで日本でどう売るかの戦術を考えるしかありません。だから、世間が眉を潜めようが、マッチョを強調して、超ニッチなターゲットに一点集中で狙っていくことになります。
圧倒するサイズと高級感、左ハンドルで乗る優越感に浸ることができる田舎のプレスリー向けの車としてポジショニングすれば、きっと今のシボレーやキャデラックより売りやすいのではないでしょうか。後はどう目立たせ、ヒールな車として存在感をつくるのかですが、その割には、マッチョ感やヒール感が弱いかもしれないところが気にはなります。
こういった車には、思い切り環境負荷税とか、迷惑税をかけて欲しいとは感じますが、市場が淘汰するのを待つしかないのでしょうね。
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