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トランプ大統領がパリ協定から離脱すると宣言しました。2016年の自動車売れ筋が、トップにフォード「Fシリーズ」第2位にシボレー「シルバラード」、第3位にラム ピックアップ・トラックと、マッチョでガソリンを垂れ流して走る車が上4位に並ぶ国です。そのマッチョを代表するトランプ大統領にとっては、自然な感情と損得勘定による判断なのでしょう。まさに「私は(製鉄や石炭で知られた)ピッツバーグで,選ばれたのであって、パリではない」のですから。
2016年に米国で最も売れたクルマのトップ10 - Autoblog 日本版 : 
今起こっている異常気象が、ほんとうに地球温暖化によるものかどうかの議論はあります。放射能は毒だ、1ミリシーベルトでも被爆すれば死ぬと風評を流し続けた中京大の武田教授が、そもそも地球温暖化など嘘だと主張されておられます。武田教授がそうおっしゃるのなら、逆に温暖化は事実だろうと感じてしまうのが人情というものです。

科学論争ではなく、温室効果ガスによって、地球温暖化が進んできているというコンセンサスは世界に広がってきています。また、もし温暖化がほんとうなら、人類にとっての深刻な脅威が予想され、その大きな原因と思われる温室効果ガス排出を抑えようとするのは当然だと思います。そして今やその周辺の環境ビジネスは大きな投資先ともなってきました。パリ協定から離脱することは、このビジネスの奔流からも離脱することになります。

EUは戦略的にも、この競争で優位に立ちたいでしょうし、中国は、国内のPM2.5などによる大気汚染の解決が迫られていて大きなターゲット市場になってきますが、パリ協定から離脱した米国企業はこの舞台に加われないリスクを負うことになります。

また米国のイメージが悪化し、ビジネスにも影響してくるかもしれません。テスラのCEOとウォルト・ディズニーのCEOが、この離脱宣言を受けて、助言機関「大統領戦略・政策フォーラム」のメンバーを辞任する意向を明らかにしたのも当然でしょう。またGEも離脱に反対を表明しています。


パリ協定離脱の影響がすぐさまあらわれると思いませんが、トランプ政権になって、じわじわと米国は時代に逆行しはじめたばかりか、いくら空母で威嚇しても、北朝鮮からは見切られて、弄ばれるだけの状態になってきているので、このマイナスは数年先にツケとなって響いてくるのではないでしょうか。


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