どうしたのでしょうか。もっと冷静にやればいいものをと思います。すさまじいですね。なにがって、読売による前川氏潰しです。ナベツネ対清武騒動を思い起こさせます。

分かりやすかったのが辛坊治郎さんの変貌ぶりです。最初はやんわりと読売記事がでた当日の朝には一面に取り上げたことに疑問を感じるようなコメントをしていたにもかかわらず、翌日からは打って変わったように激しく口撃。昨日の関西ローカル番組「そこまで言って委員会」では、一方的にリンチではないかとと感じるような展開でした。まあもともと珍獣たちが吠えてなんぼのエンタメ番組化がどんどん進み、内容劣化も目立つのですが、公共の電波を使っていることを忘れないでいただきたいものです。


加計学園問題は、微妙な問題だし、岩盤規制と言っても、獣医学部の問題がそれほど社会にインパクトをもたらす規制緩和事案なのかも疑問で、岩盤にドリルで穴を開けると意気込むほどの重要な問題だったのでしょうか。それに四国の畜産業は地盤沈下してきているようなので、ほんとうに獣医のニーズがどれだけあったのかをマスコミが検証しないのも不思議です。公正、公平に進めればよかっただけのことだと思いますが、条件の後出しジャンケンをやってしまったから怪しくなっただけです。

それよりは、森友学園問題や加計学園問題で浮き上がってきたもっと重要な問題は、内閣や官僚が都合の悪いことは平気で情報隠しを行う体質だということです。民主主義国なら、後に検証するためには不可欠で、重要な公文書の扱いに関して、内閣や官僚が自分たちの利益のためには平気で都合よく扱い、民主主義国として日本は恥ずかしい状態にあるということでした。

そういった視点には触れずに、一方的に前川氏を叩き、「そこまで言って委員会」が、あたかも前川氏が買春をやったかのような印象操作まで踏み込んでいたのには驚きました。別に前川氏の肩をもつわけではないにしても、露骨すぎます。
オール読売でのキャンペーンのなかでは、放送番組のギリギリの線までを追求するエンタメ番組「そこまで言って委員会」は人格攻撃するためには最適な番組だったのかもしれません。辛坊治郎さんがこの問題ではやたらはしゃいでいるのも、菅官房長官の表情と同じで分かりやすいと感じてしまいます。

もちろん、読売がジャーナリズムとして政府側にポジションを置くいうのは自由だし、それはそれで良いと思うのですが、政府の手先になってしまっては困ります。それが今試されているのではないでしょうか。

外野席から眺めていると、せっかく憲法を改正するいうというのなら、自衛隊の存在の合憲化だけでなく、公的文書は国民の資産であって、恣意的に扱ってはならないという基本的な条文を加えておけばいいのではいでしょうか。今のままだと、政治家や官僚に対する不信感が溜まっていくばかりじゃないかと懸念します。


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