米国の調査会社がインターネットユーザーにVRヘッドセットについて調査したところ、ヘッドセットの価格が高く、VRコンテンツが少ないことに加え、販売されている製品の質や、「乗り物酔い」になりそうだなどのネガティブな意見があったことよりも、「単純に興味がない」と答えた人が最多の約53%に達したといいます。
製品の可能性についてリサーチし、関係者がもっともがっかりするのは、生活者のひとびとが関心をまったく示してくれないときです。まだ不満があるとか、なんらかの不安があるとかであれば、その原因を掘り下げていけば、まだ次の手が見えてくる希望はあります。しかし、なんの魅力も感じてもらえず、また関心がないと無視されてしまうことほどやっかいなことはありません。
もし、さらにつっこんでVRヘッドセットをつけ、仮想現実の世界にのめりんでいる人たちをどう感じるかを問えば、もっと厳しい現実が見えてくるようにも感じます。
仮想現実が未来の技術として脚光を浴び始めたのが1990年代だったと思いますが、もうそれから四半世紀。SONYや任天堂、さらに海外のベンチャーも加わって、数多くのチャレンジを行なわてれきましたが、なかなかマニアックなニッチな小さな世界から脱皮できなかったのが現実です。
おそらく、医療、その他のサービスなど、現実ではさまざまな操作のシミュレーションが困難な分野では役立ちそうな技術なので、これから市場が開けてくるとは感じますが、市場が広がっていく鍵は、どれだけ強いニーズのある分野に特化するのか、また魅力的な3Dコンテンツが生まれてくるかにかかっているのでしょう。
仮想現実とは違いますが、拡張現実(AR)のグーグル・グラスでは失敗したグーグルですが、まだこの分野を捨てておらず、バーチャルリアリティ用のスケッチ/ペイント/モデリングソフトウェア”Tilt Brush”を提供することで、VRクリエーターたちを引き寄せ、さらにウェブ上に仮想現実アートギャラリーを開設し、VRアーテアーィストたちの作品を集積させる試みをはじめました。
仮想現実も、ハードよりは、ソフトやアートから攻めていく、そのほうが楽しい世界が広がってきそうです。
昨日は、大阪の国立美術館でライアン・ガンダーの世界を覗いてきましたが、現実の世界のなかに日常的な素材を使って、そこに非現実的な世界観や、ユーモアを織り交ぜ、別次元の世界に導かれる体験を味わうことができました。
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