北朝鮮のICBM発射実験と核実験はトランプ政権にとっては越えてはならない一線です。さて、ミサイル発射は失敗に終わり事なきを得ましたが、北朝鮮の金正恩は、核実験を強行し、その一線を踏み越えるのでしょうか。そして、もし核実験が行われた場合、トランプ大統領は米軍に攻撃命令をださないわけにはいきません。壮大なチキンレースが起こっています。緊張が高まるにつれ、日本で日米の軍産共同体のために活躍するロビイストの人たちも忙しくなってきました。
う動くかが注目される中国ですが、日本のメディアはあまり触れないので、韓国メディアの日本語版を見ると中国のスタンスが見えてきます。

すでに平壌ではガソリン価格が急騰し、ガソリンを求めて長蛇の列ができており、中国が北朝鮮の「生命線」である原油パイプラインに手をつけたのではないかとの観測が浮上していると朝鮮日報が報じています。すでに核実験中止を求めて中国が圧力をかけはじめているということでしょうか。
 
また、中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹紙「環球時報」が、米韓が38度線を超えて侵略し、地上戦を行えば軍事介入する、しかし、北朝鮮が核・ミサイル開発を継続する場合、関連施設に対する米国の先制攻撃があって中国が北朝鮮を軍事的に支援しない可能性を示唆し、米軍による核開発施設へのピンポイント攻撃は現実味を帯びてきたようです。中国からの北朝鮮への最後通告ともいえる内容です。

つまり立場の違いはあっても米中の北朝鮮包囲網はできたということでしょう。中国にとっては、安定した緩衝地帯として北朝鮮が存続していればいいだけで、経済的な利益を考えれば、中国は米国を刺激したくはないはずです。金正恩はこの包囲網の圧力に耐えることができるのでしょうか。

なにかロシアが漁夫の利を求め、なんらかの介入をしてきそうで嫌な感じがしますが、米空母カール・ビンソンが朝鮮半島近海へ向かい、自衛隊との共同訓練を行うなどの圧力をかけていることに対して北朝鮮の「労働新聞」は、原子力空母を1発で撃沈することによって、北朝鮮の「軍事力」を誇示する用意があるとする論説を掲載して対抗しているとか。口だけならなんとでもいえます。

意気込んで北朝鮮が先制攻撃すれば、それに対する報復ははかりしれないというよりも、圧倒的に装備の劣る北朝鮮が、空母に攻撃できるかも疑問です。

金正男暗殺問題で、対マレーシア外交官家族を人質にとることでうまくいったせいか、今度は韓国系米国人3名を拉致し、交渉材料にしてXデーに備えようとしています。姑息そのものです。

一方で、金正恩が軍の養豚場に視察し、太った豚を背景に写真を撮るという、笑ってしまいそうなブラックジョークをやっていましたが、もう半分は手を上げているのかもしれません。金正恩はパラノイアで、これまでの粛清や暗殺など、なにをしでかすかわかりませんが、トランプ大統領も、なにをしでかすのかわからないところがあり、Xデーになにが起こるのか、固唾を飲んで見守るしかありません。

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