安倍総理が愛媛県立宇和島高校の実習船が「えひめ丸」の慰霊碑に献花されたニュースを聞いてさままざまな思いを感じた人がいらっしゃると思います。きっとオリンピック組織委会長の森喜朗さんの胸中にも複雑な思いがあったのではないかと思います。えひめ丸がハワイ沖を航行中に、突然急浮上した米国の原子力潜水艦に追突され沈没し9名の犠牲者がでたときの首相が森喜朗さんです。
森喜朗さんは釈明をされていますが、森喜朗さんが、えひめ丸事故の第一報を受けたのが午前10時50分、第三報がはいった午後0時20分までの1時間半、ゴルフを続け、さらにシャワーを浴びてからやっとゴルフ場からでたのです。なにかセウォール号事故当時の居場所がわかず、危機管理意識を問われた朴槿恵大統領に重なる出来事でした。

前年の「神の国」発言も、台湾出身の金美齢さんが日本の文化を知らずに神道を国家宗教にすればと言ったのと同レベルの話で、支持率が落ち、さらにえひめ丸事故をめぐっての行動に、天下の無責任男としての烙印を押されて支持率が急降下。朴槿恵大統領の4%にはかなわないものの、歴代内閣で最低の7%という記録も残しておられます。

こちらにこの件で森喜朗さんにインタビューし、ご本人が釈明されている記事が載っていますので、どうお感じになるのかはおまかせします。ここでもご自身の反省はなく、悪いのはマスコミだと非難されているところが森喜朗さんらしいところです。

その無責任な性格が治らないどころか、ますますひどくなってきているように感じませんか。国立競技場のザハ案をめぐる問題でも、エンブレムデザインが、電通と、信じがたいような素人まるだしの仲間内で決められ、結局はボツになった件でも、組織委の会長でありながら、自分は関係ないと白を切ったのです。

そして、東京都以外のオリンピック・パラリンピック会場問題でも「立候補ファイルは私ではなく、東京都が作った。だから、これで組織委を怒られてもね」とか、「仮設施設は組織委(負担)というのは、きちんとした整合性がない」とまた評論家発言をしているのですから呆れます。

森喜朗さんを見ていると、赤信号、みんなで渡れば怖くないとばかりに闇の中で合意づくりに奔走し、誰も責任をとらなかった戦前の政治や参謀本部、また国際競争でつぎつぎに敗北していった古い日本型経営のトップを彷彿させます。

高度成長期なら、それでもやっていけたのですが、今日の激しい時代変化のかなかでは通用しません。いまでは、ご子息が疑惑のなかで亡くなられ、あとは名誉に残る褒章をお望みかもしれませんが、都民、国民にとっては迷惑な限りです。

またゼネコンや電通との利権の噂が飛び交っているなかで、問題はそれを取り上げるのはネットとスポーツ紙ぐらいで発行部数が減ってもしかたないと感じます。マスコミと国民の意識が乖離しはじめているのです。