IKEA_Kobe_in_Japan

Livedoor Newsに「イケアグループ、56億ドルで家具設計・生産事業売却 小売りに特化」という記事がありました。衝撃的な記事タイトルです。イケアが商品開発と生産を放棄するのかと思わせ、あのイケアが自らの強みを捨てるのか、まさかということだからです。
しかし、記事の中味をよく読むと、まったく逆と言っていいものでした。これまで分散していた、設計・生産・供給管理を担う主要な子会社を、イケアの中核に位置するインター・イケアが吸収するという話で、イケア・グループからインター・イケアが製品開発事業の経営権を取り戻したということでした。確かにイケア・グループのほうから見れば小売りに専念するということなりますが、木を見て森をみないということでしょうか、普通はそうは言いません。

記事のなかでも、その意図は、郊外に巨大な店舗を構える従来のフランチャイズシステムから、都心店舗の展開やオンライン販売への進出で成長を促進させるための経営統合だというインター・イケアのルーフCEOのお話が紹介されています。

以前、日本でもイケアは、2020年までに全国14店舗体制と、オンライン販売をスタートさせ、売上を倍増させるという目標が伝えられていましたが、いよいよ「新しいイケア」を打ち出してくるということでしょう。

日本では、デザインや店舗の嗜好ということでなく、ビジネスという視点では、郊外巨艦方式のイケアはニトリに完全に遅れをとってしまっています。

イケアの日本での売上高は2015年度(2014年9月1日〜2015年8月31日)が、780億8400万円(前年同期比1.2%増)でした。時期は若干ずれますが、ニトリの2016年2月期の売上高が4,581億円で、経常利益がイケア・ジャパンの売上高に匹敵しそうな750億円です。全世界で売上高4兆円、純利益4000億円、従業員数15万人以上に及ぶ巨大企業イケアにとっては満足できる業績ではないはずです。


いくら高い目標を掲げても、根本的に戦略転換しないと、ニトリとの差は広がっていくばかりです。都心店舗進出、ユニクロなどとの複合店舗、それをさらに拡大したニトリモール、またオンライン販売など、いずれをとってもニトリが先行していています。
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ニトリ決算説明資料より引用

グローバルな巨人イケアの構造改革とは規模が違うとしても、それだけニトリの健闘が際立っているということではないでしょうか。ただ、イケアが自らの強みをさらに強化し、再び成長を加速させようという流れには期待したいところです。

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