行方不明になっていた田野岡大和君が、自衛隊演習場内の施設で発見され保護されたニュースに、誰しもがほっと胸をなでおろしたのではないでしょうか。それにしても置き去りにされた地点からは7キロ程度のところだったようですが、フェンスを張り巡らせた演習場の中というのは盲点でした。
発見できないことは、時間が経つに連れ、ご家族だけでなく、捜索にあたられた関係者のみなさまのストレスをどんどん高めていったものと察します。また世界中にニュースが広がり、躾か、虐待かの論争まで起こっていましたが、ネット界隈では、さまざまな憶測やデマが飛び交うようになっていました。例の巨大掲示板にも80以上のスレッドが立ったとか。
結果、結論がでないことに耐えられず、間違った憶測であれ、それで疑問を解いて、自らを納得させたいということでしょうか。今の時代は、否が応でも、複雑な状況とどう向き合うかが問われます。しかしそれに耐えられず、容易な結論に飛びつきたくなるのと同じです。
普通なら、さまざまな可能性を心に描きつつも、誰が見ているのかわからない、また拡散していくネットに無責任には書き込まないだろうと思うのですが、匿名であるために、トイレの落書き程度の軽い気持ちで、書き込んでしまうのでしょう。
そういった無責任な流言飛語は防ぐすべはなく、見る側が耐性を持つしかないのかもしれませんが、書き込む前に一呼吸おいてほしいものです。
父親の犯行を示唆し、「ヤバすぎ」とかやっていたのもありましたが、「ヤバすぎ」はあなたのほうですよと誰か止めないものでしょうか。
これから、置き去りにされてからの行動について明らかになっていくでしょうが、それにしても大和君は、七日もの間、よくも餓えや寒さをよくも耐え忍んでこれたものです。その生命力には感動すら感じます。
とにかく無事でよかった。心からそう思います。
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