アベノミクスは最初からトンチンカンなものだったとは思いますが、民進党の岡田代表が、消費税引き上げ延期はアベノミクスの失敗を認めたことになり、総辞職すべきだと主張されても、ご自身になにかこれぞという経済政策があることを微塵も感じさせてくれないので、なぜ総辞職要求なのか、よくわからないというのが多くの人たちが感じるところでしょう。

しかし舛添東京都知事のさまざまな疑惑の場合は、米国のトランプ候補に匹敵する、あるいはそれ以上にわかりやすいのです。都民の枠を超えて、広く国民の不信感、いやもう致命的ともいえる嫌悪感をも広げてしまい、そこにマスコミも、都議会野党もここぞ話題をとるチャンスとばかりに新たな事実をあきらかにしはじめています。


それにしても、よくもそれだけ疑惑をもたれることをやってきたものだと関心します。巨悪は巧妙でわかりづらくとも、舛添都知事の場合は「手口」がわかりやすいからなおさら炎上します。舛添都知事しては、これまでの都知事がどうだったと開き直れないところが辛いところでしょう。


ところで本日は都議会で、舛添都知事の所信表明がありますが、また第三者の調査結果を待つと言って逃げ切り時間稼ぎするのでしょうか。それはそれでひとつの作戦ですが、しかし、さらに怒りの炎の勢いを増してしまいます。


そのとばっちりを受けそうなのが、東京都議会与党です。ほとぼりが冷めるまでのらりくらりで過ごすのか、厳しく追求するのか、マスコミも、都民も、また全国民も目を凝らしている状態でしょうか。


政権への支持率はサミットを無事に終えたこと、またオバマ大統領の広島訪問で当然アップしますが、東京都議会で自民党や公明党がどうでるかで政党への評価も当然影響します。


巷間でいわれるように、求心力を失った都知事は与党としては扱いやすく、しかも知事辞任となると、都知事選と参院選が重なるので、候補者選びも、選挙戦そのものも大変です。


だから、追求の手を緩め、有耶無耶に終わらせようとすれば、今は、舛添都知事に向かっている都民や国民の感情が自民党や公明党に向かい、とばっちりを食うということは避けられず、それはそれで大変です。


参院選にも影響してきます。舛添都知事問題よりも、もっと大切なテーマがあるだろうというのも正論ですが、人の感情は社会を揺り動かします。それは米国のトランプ候補が今まさにそのことを見せてくれています。


見方を変えれば、東京都議会与党、また野党はみずからの力量を見せる絶好のチャンスであり、どう出るのかに注目したいところです。


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