このところガソリンの価格が上がってきています。その理由がさっぱりわかりません。需要は低迷し、しかも原油価格は下がったままなので、本来なら、さらに価格競争が起こってもいいところですが、まるで業界全体でカルテルを結んだかのように、価格が上昇してきています。
なぜなのでしょうか。理由がわからないと気になる性格なので調べてみました。
まずは、ほんとうに価格があがってきたのかです。e燃費による、ここ一年のガソリン小売実勢価格の推移を見てみました。確かに、昨年6月にはレギュラーガソリン1リットルあたり136円だったのが、今年の2月には101.8円にまでどんどん値下がりが続いていましたが、それを底値に、まるでU字を描くように価格が上昇してきています。
ガソリン価格推移グラフ 最近1年間のレギュラー価格 - e燃費
最近乗り換えた車の実燃費は、およそ2,500Km走行して1リットルで25Km走るのであまり財布には響かないというものの気になるところです。
日経によると「原油価格の上昇を受けた石油会社の卸価格引き上げが反映された」ものとしていますが、原油価格の上昇が、タイムラグなくすぐさまガソリン価格に響くとはなにか解せないものを感じるとしても、確かにこのところ原油先物価格が上がってきているようです。しかも、見事に原油先物価格とガソリンの小売価格が連動しています。
なぜ主要産油国の増産凍結協議が4月のドーハで決裂したため原油安が続くはずなのに、なぜ原油価格が上昇したのかと思ったのですが、この原油価格上昇は、クウェートでの大規模ストとカナダ・アルバータ州の大規模な山火事によって起こったもので、一時的なものに終わる可能性があります。石油業界の採算がとれる最低ラインの1バレル50ドル超えにつながるかどうかはまだまだ不透明なままです。
サウジの「自覚」にかかる原油市場の先行き 原油価格50ドル超えをうかがうも楽観はできない :
大手商社が資源の価格下落で軒並み赤字を計上していましたが、そもそも産業が進化し、製品が高度化すればするほど、付加価値に占める資源の比率は下がってくるので、これまで資源で稼げていたほうが異常だったと見るべきなのかもしれません。
地球温暖化をめぐって自然エネルギーへの移行が進み、自動車も燃費競争をやっている。また世界全体の経済成長が減速してきているので、さらに資源の需要は減少してきます。
日本は資源がないからハンディがあるのではなく、むしろ資源がないから人材が生命線だと割り切れることができ、それが強みになってくるはずなのですが、まだ第二次大戦時代のトラウマが残っているのか、なにかといえば資源枯渇への恐怖が消えません。
しかし資源で経済が動く時代はもう終わろうとしているのでしょう。そうなればなるほど資源に頼ってきすぎた中東はさらに経済が混迷し、不安定になってくるという嫌な予感がします。
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