舛添都知事が、家族の正月旅行も、別荘近くで行った回転寿司も、美術品購入代金と思われる出費も政治資金として計上していたことが発覚したのは経費が公開されていることの効果ですが、それにしても、それが事実なら、金額の大きさではなく、舛添都知事の実務感覚や危機管理のセンスのなさです。

猪瀬前都知事が問われたのは確か5000万円の借金についてだったと思います。それから比べればいかにも疑惑となっている金額は小さいのですが、少額だからこそ、よけいにケチぶり、せこさが目立ってしまっていて、週刊誌がいじる恰好の材料になっています。庶民感覚からすれば、それぞれが豪勢な出費だとしても、都知事の財布からすれば、ひとつひとつが小さい金額にすぎないはずです。自分の財布から出せよとなります。


豪華な田舎大名よろしくの海外出張もいかにも時代錯誤です。

 

だから危ないと感じるのです。神は細部に宿ります。細部にこだわらなければ、東京都の職員の規律が保てるわけがありません。職員は知事の一挙手一投足を見ています。知事が経費をいいかかげんにつかっているなら、それに倣えとなってもおかしくありません。


さらに、どんな些細なことであれ、もし発覚すれば命取りという感覚も働かず、この程度は問題じゃないだろうとたかをくくって、適当にやっておけばよい、それが積み重なってくれば、まるで燃費偽装を行っていた三菱自動車ではないでしょうか。


問われてくるのは舛添都知事のリーダーとしての資質です。
 

しかも、2020年には東京オリンピックを控えています。一連の問題で発覚してきた舛添知事のセンスで、オリンピックの準備や運営、またテロ対策ができるのか。ほうっておけば膨れ上がる経費を抑えることができるのか。疑問に感じてしまいます。


判断されるのは東京都議会や東京都民の方々ですが、人びとの不信の目を受けてまともに都政の舵取りができるのでしょうか。ほんとうに東京都の行政を託せる人なのかどうかを考えたほうがいいのではないかと感じてしまいます。


それに公開されている経費明細がおおざっぱ過ぎます。誰と会食したのか、どこからどこまでタクシーに乗ったのか、具体的にはどんな資料を買ったのか、そこまで記載しないと一般の会社ではまずは認められません。

しかも会社の経費と異なるのは、政党助成金などの税もはいった資金です。それが緩いということは、どうぞご自由にお使いくださいと言っているようなものです。まずは、法の改正が必要ですね。

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