今年にはいって、朝の道路がずいぶん空いています。通勤にはありがたいことですが、以前触れたように道路の混雑状況は景気のバロメーターのひとつかもしれず、気になります。オフィスの近くに、自民党の「経済で、結果を出す。」と書かれた安倍総理の顔写真のポスターが昨年末から貼られていますが、「円安・株高」で大企業の業績をあげたアベノミクスも、中国経済の減速と資源価格の下落でその構図が揺らぎ始め、そこへもってきて暖冬です。
ちなみに、暖冬になると、暖房器具や衣料品の売上も落ち、光熱費も下がり、スキー場も営業ができません。野菜価格も暴落して農家は痛手を被ります。その経済的な損失は、4,000億円、あるいはそれ以上GDPを押し下げるとすら言われています。

暖冬は、一時的なものですが、それよりも中国経済の減速が、資源価格の下落にまで波及したことのほうがアベノミクスにとっては厳しいのではないでしょうか。

資源、とくに原油価格の下落は、当然日本の株価や為替にも影響がでてきています。投機マネーが、原油などの資源で生じた損を埋めるために、株を売り、また安全資産としての円にマネーが逃避してきているということでしょう。東京株式市場も年初から6営業日連続で株価が下落し、7営業日目の今日になってようやく反発しましたが、まだまだ楽観的な状況とはいえません。円相場は1ドル=117円台後半まで円安・ドル高方向に振れています。

それだけでなく、資源価格の下落は資源国の経済にダメージを与え、資源への依存度が高い国では、インフレを起こすなど国民生活にも影響してきます。そうなると治安も悪化し、政情不安定化するリスクも高まります。

さて問題は、中国経済の減速は、製造業と輸出に偏った中国の産業構造からすれば当然の結果で、それは長期化します。内需を増やし、経済のソフト化を進めるといっても、短期間では実現できません。
日本が陥った長い経済停滞がそれを物語っています。日本は、まだ「ものづくり経済」の意識や産業構造から卒業できておらず、中国経済と「もの」でつながった日本経済は、中国経済動向の影響を受けやすい体質です。

そろそろ、目先の景気対策よりも日本の産業構造を変えること、とくに産業構造転換のネックになっている硬直化した雇用慣行を変える大仕事に、オールジャパンで取り掛かからないと、「経済で、結果を出す。」がスローガン倒れになってしまうのではないでしょうか。

労働組合も今のままでは衰退するばかりで、イノベーションが求められています。成長力を失った企業に社員を縛り付ける組合ではなく、より活力のある企業に転職していくことを支える保険のような組合ができれば日本も変わってきそうです。


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