国連を強化していけば、世界から貧困が消え、また世界の平和実現への道が広がり、またそれが日本の安全保障にもつながっていく。そんな国連信仰というか幻想を日本は強く持ちつづけてきました。しかも安保理常任理事国入りという強い夢が、そんな信仰や幻想をさらに深めてきたのではないでしょうか。
しかしそんな思いとは関係なく、残念ながら国連は政治利用や、官僚腐敗の舞台となりつつあるという現実をつきつけられてきています。国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)氏が、軍縮への取り組みを無視するかように、また国連の中立をうたう国連憲章など関係ないとばかりに、中国の「抗日戦争勝利70年」軍事パレードに出席したその姿が象徴しているかのようです。

そしてユネスコでの南京大虐殺に関する記憶遺産問題も起こりました。中国が対日宣伝戦として記憶遺産登録を利用する動きに、外務省もなんら対応できなかったのも、ユネスコという組織を信頼しすぎた結果かもしれません。

さらに起こったのが、 「子どもの売買、児童買春、児童ポルノ」の国連特別報告者の女性が、日本記者クラブで記者会見し、なんの根拠もなく、「現在、女子学生の30%が援助交際をやっていると言われている」と言ってのけたのです。しかもあとで30%が13%の間違いだったとしたようですが、およそ8人に1人の割合で、「援助交際」をやっているというのも俄には信じられません。

J-CASTニュースによると、そういった調査はほとんどなく、1997年にベネッセ教育研究所が行った調査で.4.4%というのがあるようですが、調査の内容が内容なだけに、まともな回答が得られたかもわからず、はたして信ぴょう性があるのでしょうか。
国連担当者が「日本の女子学生の30%が援交経験」 根拠は不明のまま、記者会見で「いかげん発言」 : J-CASTニュース

その調査結果に触れたネットの記事を見つけましたが、テレクラとか時代を感じさせるものです。
心の教育

国連の腐敗ということでは、以前、イランの石油食料交換プログラムをめぐる国連職員による汚職事件が発覚しています。フセイン政権下のイラクへの経済制裁が一般国民の生活維持にも影響しているとして、食品・医薬品その他のイラク市民にとって人道的に必要な物資と交換に、イラクが石油を輸出できるようにするようにしたものでした。フセイン政権が国連の許可のもとに売った石油の約640億ドルのうち140億ドルほどが消えてしまっていたのです。そのうちの一部が国連プログラム責任者などに渡っていたことが後に判明します。
石油食料交換プログラム - Wikipedia

また今月のはじめに、国連総会のジョン・アッシュ元議長が中国の不動産王、他4人とともに、130万ドル(約1億5000万円)を超える贈収賄の疑いで米ニューヨーク検察当局がに逮捕されるという事件も起こっています。マカオの不動産開発に便宜を図るのと引き替えに賄賂を受け取っていたというものです。さらに、当局は贈収賄が国連で慣行となっているのかを調べる意向だといいます。
元国連総会議長ら6人を贈収賄容疑で訴追 - WSJ

国連が生まれて70年が経過しました。もちろん国連をよりよく機能させるという願いは捨てるべきではないにしても、国連に対する過度な信仰や幻想からそろそろ日本も卒業し、自らの外交力を高める時代にはいってきたのではないかと強く感じます。

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