「マーケティングが営業・経営と一体となり、収益向上を目指す」という意味不明のタイトル記事がありました。ではこう置き換えてみましょう。「顧客創造が営業・経営と一体になり、収益向上を目指す」と。変ですね。本文が「マーケティングは経営と営業の橋渡し」で始まっています。あっ、きっと、この記事を書いた人は「マーケティング」は「マーケティング部の業務」だと勘違いしているようだと気が付きました。
それでいきなり小難しい分析ソリューションとかの紹介にはいっていきます。それも大切かもしれませんが、それよりも「マーケティング」と「マーケティング部」を混同していないか、また混同しているとすれば、何が異なるのかの「分析」をやったほうが健全なものがうまれて来そうです。
マーケティングが営業・経営と一体となり、収益向上を目指す。それを支える、じぶん銀行のデータ活用に迫る (1/3):MarkeZine(マーケジン)

なかなか正論は通じないのが世の中で、なんだか細かいことにこだわっていると敬遠されてしまいそうですが、昨今気になるのは、一時の流行の手法をもってマーケティングと言ってのけてしまう風潮は、考える力を失わせてしまうのではないかと危惧します。

マーケティングは、ビジネスに携わる人たちみんなの「感じる力」、「考える力」、「知恵を生み出す力」がダイナミックに共振しあって、パワーが生まれてくるものなので、「マーケティング」を「マーケティング部の業務」と狭めてしまうとむしろ組織のもつ潜在的なマーケティング・パワーを削ぎかねません。



そういえば、今朝、小樽商科大学の手島先生のお話を伺ったのですが、経営者の方々がみなさま頷かれる内容でした。企業が目指すべきは、商品やサービスの価値、また競争力を高めることであって、自己資本利益率ROEは、その結果として向上してくるもので、ROEそのものを目標にすると、その落とし穴にはまってしまうことはあっても、そこからは本当の企業価値向上の戦略は生まれてこないということでした。問題は違うとしても、なにか似通った話です。ベースとなる考え方を間違うと、間違った結論も生まれてきます。

その典型がマクドナルドでした。ROEを向上する落とし穴のひとつは、分母を小さくすればいいという発想になりがちです。日本マクドナルドは直営店をフランチャイジーに売って自己資本を軽くし、つまり分母を小さくして大きくROEを向上させたのですが、経営がいいように見えたのはその瞬間だけで、そこから転落が始まりました。人材も流出し、現場力が低下し、相次ぐ異物混入事件の発生などの結果を生み出してしまったのです。

世の中はますます複雑に変化しはじめきています。だからこそ、自らの五感で感じ、自らの頭で考え、行動してみて、なにが大切なのかを見極めることが重要な時代になってきているのではないでしょうか。

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