2015年の上半期にフォルクスワーゲン(VW)が販売台数でトヨタを抜き世界トップになったようです。現代は販売台数を伸ばせばいいという「規模の経済」の時代でもなく、トヨタはむしろ販売目標を下げているのですが、VWが伸びたひとつの原因が中国市場での好調でした。

しかし、好調だったのは3月までで、その後はむしろ日本車が販売台数を伸ばしてきています。また韓国勢は中国での自動車販売もまったく冴えません。5月に前年比9.9%減、6月にはなんと29%減と大失速してしまいました。

中国自動車

DATA:自動車販売台数速報 中国 2015年 - マークラインズ 自動車産業ポータル

韓国の朴槿恵政権は、中国市場の成長をあてにし、日本を競合相手とし、露骨な反日・親中国政策を推し進めてきましたが、その効果もなく、サムスンのスマートフォンも中国ではアップルや中国系企業に押されぱなしです。むしろ中国と韓国の産業が競合しあうようになってきています。
サムスン、「S6」の需要予想が大外れ…スマホ事業の利益4割が吹っ飛ぶ (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

それに朴槿恵政権が見誤ったのは、中国市場で、本当に競合しあうのは日本よりもドイツだったということです。政権の延命をはかるために、反日ナショナリズムを煽っているうちに、メガネが曇ってしまい、中国に擦り寄るドイツの動きを軽く見過ぎたのでしょう。
韓国メディアの中央日報のコラムは、中国は技術革新をドイツと組み、韓国企業を追い出そうとしていると警告を発していますが、そのとおりでしょう。
今年3月のハノーバーセビットで開幕演説をした中国の李克強首相は「ドイツの『インダストリー4.0」と『中国製造2025』は同じコンセプト」と述べ、「インダストリー4.0(2013年登場)」が「製造2025」の元祖であることを明らかにした。
中国の「脱アジア」の動きが見える。過去30年間、中国の産業協力パートナーは日本・韓 国・台湾の東アジア国家だった。これらの国で生産された部品を中国で組み立て、米国・欧州に売る分業構造だ。しかし技術レベルが高まった中国企業が部品を 国内で調達し、この構造が崩れているところだ。生産大国の中国と技術強国のドイツが手を組めば、この傾向はさらに加速するだろう。中国と周辺のアジア企業 は協力・分業ではなく、競争の対象に変わる可能性が高い。競争で遅れをとった企業は市場から退かなければいけない。
【コラム】ドイツと手を握った中国の革新、韓国企業を市場から追い出す(1) |  中央日報

ドイツのメルケル首相の中国への傾斜は、アメリカにもいい顔をしなければならない朴槿恵大統領と違って露骨です。自動車・ 化学・機械・電子・電気器具の投資などで20近くの中国との間の経済協力を締結し、契約総額は150億ドルを超えています。
2008年から2014年までの間で、日本の対中輸出額はわずかに3.3%の増加しただけですが、ドイツの対中輸出額はほぼ倍増し、2014年には825億ドル(約10兆円)に達しています。 もちろん2014年の日本の対中輸出額は約13兆4000億円で、総額ではまだドイツを上回ってはいますし、自動車なども日本は輸出ではなく、中国での現地生産を進めてきており、ドイツは輸出政策に偏っていることは差し引いて考える必要はありますが。

そんな中国では優位に立ち始めたドイツの産業を象徴する代表格のひとつである自動車は、中国の販売台数でなにが起こったのか、4月9.6%減、5月9.9%減、6月には11.5%減と減速が目立ってきています。
今年の中国販売マイナスも、拡大ペース急減速=VW幹部 | Reuters

政治の思惑がなにであろうと、その思惑通りに動かないのが経済です。自動車で見れば、やはり特徴があり、魅力的な車を出せば、売れるということかもしれません。
中国でマツダがライバル凌駕、ドイツ神話に陰り | Reuters


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