中国の上海福喜食品から「ガーリックナゲット」用の鶏肉を輸入していたファミリーマートの中山社長が、謝罪会見のなかで「中国だから輸入しないということはない。信頼できるパートナーを見つける努力をする」と語ったことに反発の声があがっているといいます。いやはや不適切な発言としかいいようがありません。
【期限切れ鶏肉】「中国で信頼できる相手探す」、ファミマ社長
「信頼できる中国の会社を探し輸入は続ける」 中国の食肉安全問題「ファミマ」中山社長発言に大反発 
中国の上海福喜食品の「極秘潜入取材」の映像は毎日のように流れ、上海福喜食品の常軌を逸した製造現場の酷さ、チャイナ・リスクの怖さを強く印象づけたことはいうまでもないことです。
過去の食品偽装事件なども含め、中国そのものへの不信感が高まっているさなかに、「中国で信頼できる相手探す」という発言はありえません。

深刻なのは、この上海福喜食品は、マクドナルドなど、いくつもの企業から基準や工場が審査され、さらに、いくども視察を受けていたこと、またこの上海福喜食品はアメリカの大手食品卸会社の現地法人で、実績のある企業だったのでしょう。つまり、常識的には「信頼できる相手」であったはずが、なんらかの理由で現場では、基準が守られておらず無法地帯となってしまっていたことです。

では、いったい「信頼できる相手」とはどのような相手なのかという疑問がとうぜん湧いてきます。

いくら基準がしっかりしていても、工程がマニュアル化されていても、定期的な視察を行なっても、それを現場が意図的に無視したわけで、あとは、工場の稼働中は、すべての工程を現場立会で監視するか、ネットでつないだカメラなどで監視するしかないということになります。

さらに、昨日書いたように、上海のテレビ会社の「極秘潜入取材」ということでしたが、映像を見る限り、「潜入取材」というよりも、堂々と工場内に取材クルーが入り、意図的に実態をまるでショーのように見せたという疑いも消えません。中国のメディアはすべて政府の管理下にあるわけで、当局も絡んでいたのかもしれません。
つまり、いくら経営者が信頼できたとしても、中国では、別の力が働いて企業にとって致命的な行動をしかけることもありえるという怖さを感じます。
中国食品偽装の「潜入取材」は本当に「極秘」だったのか

そういった疑惑を払拭できないままに、「信頼できる相手」というなら、そんな企業を実際に見つけきて、いざというときに「信頼できる根拠」を示せるようになってからでなければとてもではないけれど信用できるはずがありません。あまりにもリスクに対する感度が悪い発言で、ファミリーマートそのものへの不信感の傷を広げたものだったのではないでしょうか。

ファミリマートの中山社長だけでなく、ついこの間のベネッセの個人情報流出問題で、流出が発覚した後の7月9日の会見で原田社長兼会長が、「金銭的な補償はしない」と述べてしまったことも、なぜそんな性急に補償問題をあえて語るのかが疑問でした。そんな発言が被害者の感情を逆なでし、さらにその後も対応がぶれたことで、ベネッセの傷をさらに広げる結果となりました。
ベネッセ、情報流出事故でぶれた対応と、遠のく経営再建 “原田マジック”再来なるか - ライブドアニュース

問題は、危機管理の常識というよりも先に、顧客や消費者に対する思いやりや目線よりも、自社の目先の都合を優先してものごとを考える姿勢を見せてしまったことです。それでは顧客も消費者からの信頼を回復することは無理な話じゃないでしょうか。


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