先日、米国の消費者情報誌「コンシューマ_レポート」の調査で、米国の大手ハンバーガーチェーン全体の中ではマクドナルドのハンバーガーが一番まずいという結果だったという記事がありました。そのなかで、こういう結果なら、「マクドナルドの米国での既存店売上高が4月に前年同月比横ばい、5月が同1%減、1-3月期(第1四半期)が前年同期比1.7%減少したのもうなずける」としていました。
しかし業績で言えば、米国よりも苦しんでいるのが日本マクドナルドです。
調査でマックのハンバーガー「一番まずい」―株価にも影響か - WSJ
マクドナルドの6月の月次セールスレポートが発表されましたが、4〜5月は、対前年比で、ようやく水面に浮上しようとしていたにもかかわらず、6月は既存店売上高は8.0%減、さらに客数にいたっては10.7%減となり、再び失速してしまいました。

マクドナルドは前年に比べて土曜日が1日少ないことの影響があったとしていますが、それだけではないと思われます。「マクドナルド 2014 FIFAワールドカップ キャンペーン」の失敗だったのでしょう。
各国の代表料理のイメージをお楽しめるメニューとか、「ジャパンバーガー ビーフメンチ」などの新しい食材を使用したものなど、ドリンクを含め、サイドメニューなど全14種類のメニューが展開されていましたが、なにが魅力なのか、焦点がどこにあるのかがよくわからないキャンペーンでした。

ワールドカップオフィシャルスポンサーでもあり、ワールドカップ熱に乗ろうとしたのでしょうが、印象としてはいろいろなメニューが手変え品変えでてきても、それぞれの印象が弱く、空回りしていた感が拭えず、またカサノバ新社長になって強化しようとしていたはずのファミリー層へのアピールも影が薄くなっていたように感じます。

マクドナルドを見ていると、いくら計画書やパワーポイントで立派な戦略を描いたとしても、実際のマーケティング、消費者との接点である現場の体験として表現されていなければ、なんの役にも立たないということを痛感させられます。

展開店舗数では、もっとも多い米国と二番目に多い日本で、ビジネスが成熟してしまった感のあるマクドナルドで成長を取り戻そうとすれば、求められてくるのはで、新メニューの「数」ではなく、「これまでになかった、新しいマクドナルド体験」であることがはからずも「マクドナルド 2014 FIFAワールドカップ キャンペーン」の結果が示したのではないでしょうか。


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