サムスンが、単体で通話が可能なスマートウオッチをまもなく発表する計画といいます。
サムスン、スマホなしで通話できるスマートウォッチ 7月までに正式発表の見込みと米紙が報道:JBpress(日本ビジネスプレス)
しかしどうなんでしょうね。リスト型のスマートウォッチは、活動量などを測定する健康グッズとしての用途を拡大しましたが、それ以外では、まだまだスマートフォンから派生した枝のお便利グッズにすぎないという印象が拭えません。市場は急成長しているとはいえ、昨年の出荷台数が1900万台で、スマートフォンの出荷台数の12億台から比べれば、まだまだニッチな市場という感じでしょうか。
いかに通話ができても、スマートフォンで代替できてしまいます。ウェアラブル端末もなかなか決定打としてのコンセプトが登場してこないのは、結構、生活に溶け込める新しい用途が発見できないからでしょうか。タイムスクープハンターの装置のイメージから、タイムワープ機能を抜いたら、ただの小型の通信機となってしまいます。
TSH

ニッチな用途であれば、アイデアやセンスのある小さなベンチャーのほうが個性的な製品やシステムを生み出せる可能性を感じます。規模を追いかけ、後発で強い相手に挑んで、戦闘でシェアを奪うことが得意なサムスンには向いていない分野かもしれません。
アップルのiWatchはKairosのスマートウォッチよりも素晴らしい製品か - iPhone Mania
アップルももうそろそろiWatchをリリースしてくるという噂がありますが、どんな姿で、どんな新しい用途を提供してくるのでしょうか。アップルのイノベーション力、コンセプト創造力がまだ残っているのかの試金石になりそうです。
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スマートフォン市場で昇り龍のような勢いを見せ、トップシェアを占めるにいたったサムスンですが、今年の第一四半期にはシェアが前年同期の32%から31%へとわずかながら落し、そろそろピークに至ったのかと感じさせます。いろいろとチャレンジしているようですが、決定打となる新分野が生み出せないのは日本の家電メーカーとイメージが重なります。このままではじりじりと、中国のスマートフォンのメーカーにシェアをとられていくのかもしれません。

ただ、倒すべき相手が定まっていると強さを発揮するのがサムスンで、4Kテレビの場合のように打倒SONYという目標を掲げるといかんなく力量を発揮してきます。安値攻勢と品揃えでまずは相手を圧倒し、ブランドイメージも築いていくという戦略パターンです。
4Kテレビ、早くも世界的価格競争の様相 中韓勢の安値攻勢で追い込まれる日本勢(1/2) | ビジネスジャーナル

しかしなかなか「スマートフォン後」や、「タブレット後」の構想やチャレンジはいろいろあっても、決定打がでてこないのはサムスンに限りません。グーグルもアップルも自動車分野に参入したりしていますが、まだこれといった市場が開けたわけではありません。

アップルが、照明やセキュリティーシステム等の「つながる家電」のプラットフォームを来週のWWDCで披露するという記事がありました。いよいよモノのインターネット(Internet of Things)の世界が現実味を帯びてきそうですが、こちらもグーグルと激突しそうなうえ、さらに家電メーカーとどう距離をとるのか、どんなビジネスモデルをだしてくるのかが注目され、見物するには、なかなか見応えがありそうです。
Apple、WWDCでスマートホーム用プラットフォームを発表か | TechCrunch Japan



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