パイオニアといえば音響・映像機器では名門ブランドです。そのパイオニアが、音響・映像機器事業を売却する方針だと日経が伝えています。もしそれが事実なら、この決断は理にかなっていると感じますが、断腸の思いもあったのだろうと察します。
パイオニア、AV事業売却へ 船井電機などと交渉 日本経済新聞
パイオニアのホームページにの企業情報のトップには、パイオニアの原点である「より多くの人と 感動を」共有したいという言葉が掲げられていることからも、音響や映像文化を支えてきた自負と事業への想いを感じることができます。
より多くの人と 感動を

パイオニア創業者である松本望が、
生まれて初めて聴いたダイナミック・スピーカーの音に心の底から感動し、
「いつかきっと、このような素晴らしいものを作ってやろう。」
と決心したことが、パイオニア創業の原点です。

「より多くの人と、感動を」は、この創業の精神を企業理念として表したものであり、
時代や環境が変わっても揺らぐことのない信条として受け継がれています。
さて問題になっている音響・映像機器を担っているホームエレクトロニクス事業は、2014年3月期決算では、売上も伸び、前期の28億円の営業損失から抜けだしたとはいえ、1080億円の売上高で、1億円の営業利益しか生み出せていません。価格競争が激しく、ブルーレイレコーダーなどコモディティ化してしまった製品を抱えてしまった事業は、もはやお荷物になりはじめてきているのでしょう。

この事業のうちDJ機器のように、付加価値が高く、成長している分野にしぼり、今後高度化していくことが予想されるカーナビ事業に資源を集中させるというのは当然の経営判断のようにも感じます。

高度成長期の時代は、経営は時代の流れ、ある意味で現場のお神輿にのっているだけでもやっていけた、場合によってはそれでも企業は成長したのでしょうが、今日は、どの市場で、どのような戦略スタイルをとるのかの選択が厳しく問われるようになってきています。それによって経営成果も大きく左右される時代です。判断を誤ると経営が根底から揺らぐことにもなります。

かつてとは比較にならない経営判断、また経営力が求められてきています。しかしそういった変化に対応できず、あいかわらず高度成長期時代の経営体質を引きずってきた企業もあって、経営戦略がないままに経営が停滞してしまうという弊害、経営手腕の違いによる業績の格差も目立つようになってきました。日本に求められていたのは、技術の革新よりも経営の革新だったのではないかとすら感じます。

どうする? 日本企業
三品和広
東洋経済新報社
2011-08-04



おりしも、企業経営を監督するコーポレート・ガバナンスの強化をめざした会社法改正案が国会で審議されています。社外取締役を義務化し、オリンパスでみられたような不祥事を防ぐという視点だけではあまり関心が持てませんが、取締役会の透明性を高めることが、経営力を磨き、また高めていくことになってくればと感じます。

雑誌エコノミストのコラムが、日本の企業の経営のありかた、とくに企業統治の考え方で芽生えてきた変化を評価していますが、そう願いたいものです。
日本の企業統治:ついに革命の芽:JBpress(日本ビジネスプレス)


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