中国国営中央テレビが、ニコンのデジタル一眼レフカメラ「D600」について、撮影した写真に黒い点が写る欠陥があるとして取り上げたことから波紋が広がっています。というよりも、ニコンの中国での対応に不満をもつ消費者の声もあるようです。
中国国営テレビが日本製品批判キャンペーン展開、他メディア...:レコードチャイナ
日本国内では、「外資叩きか?」というクエッションマーク付きでの報道が目立っていますが、デジタル一眼レフカメラに関しては、日本製品排斥とはなりません。なぜならニコンを叩いて不買運動を起こしたところで、一眼レフのデジカメは日本製品がほぼ独占状態なので、キャノンとかソニーに乗り替えるしか選択肢がないのですから。

それに、ニコンのD600はフルサイズのカメラで、買った人はかなり写真好きなマニアの人たちです。写真のプロも多いかもしれません。このクラスのカメラのユーザーとなると、交換レンズを複数持っている人が多いので、ニコンからの乗り換えには再び大きな投資が必要になってきます。

フルサイズと言っても、カメラに詳しくない人には、それなに?という感じでしょうが、レンズを通って写った画像を電気信号に変えるためのセンサーのサイズが、一般的にはかつての35mmのフイルムよりもサイズの小さな規格なのですが、ほぼ同じサイズを使った、それだけセンサーのコストも高い高級カメラです。中国ではユーザーは富裕層に限られ、アンチ・ニコンが全土に広がるとはあまり考えられません。

しかし、それだけ、画質などについては神経質な消費者の人たちがユーザーなので、クレーム対応も重要になってきます。その初動の対応がうまくいかなかったということでしょうか。

中国国営中央テレビが取り上げたのは15日ですが、それに先立ってこの問題については、先月にニコンは保証期間が過ぎても無償で対応することを発表しています。
ニコンデジタル一眼レフカメラ「D600」ご愛用のお客様へ | ニコンイメージング

もうD600は生産されておらず、後継機のD610に移っていますが、ニコンは波紋が広がったために、中国での在庫販売を中止したり店頭在庫の回収を行い、無償での点検や部品交換に応じているようですが、おそらく日本の大人しい消費者と違って、中国の消費者に関しては、どちらかといえばメーカーに厳しい米国に近い対応が求められるという印象を受けます。
外資たたき?中国でニコンD600販売中止 : ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

デジタル一眼レフカメラ、またコンパクトカメラの高級ゾーンは、日本製品は参入障壁を幾重にも持っています。レンズ性能が画質を大きく左右しますが、レンズ技術は簡単には真似できません。それにアナログな精巧な動きもそうそう真似できない技術です。さらにデジカメも画像処理技術、つまりソフトの塊ですが、その分野も日本は優位に立っています。だから独占的な地位を保てているのです。

ニコンの問題については、現状では強い日本製品の有名税だという感じで受け流しておくのが無難ではないでしょうか。