韓国のマスコミが、米国で「慰安婦問題解決を促す」という条文の入った歳出法案が可決されたことを一斉に報道しました。まるではしゃいでいるかのようです。調べてみたのですが、肝心の米国ではこれといった報道は見当たりません。

法案に条文を潜り込ませることに成功したのは、国の反日団体からの資金を受けているといわれる日系3世のマイク・ホンダ議員です。韓国からも資金が流れているのかもしれません。いずれにしても中国や韓国の反日ロビー活動はエスカレートするばかりです。
慰安婦の世界記憶資産登録への動きも、それはやがて諸刃の刃となりかねないにもかかわらずです。韓国が朝鮮戦争、またベトナム戦争で慰安所を設けていたことへの説明がつかなくなります。

中国の戦略的な狙いはよくわかります。東アジアで中国が主導する秩序体制を築くために、日米韓の対中包囲網を分断し弱体化させることでしょう。しかし、朴槿恵大統領の慰安婦問題を切り口としたいわゆる「告げ口外交」による日本への敵対的な行動が、韓国にとって何の国益があるのかとなると極めて疑問です。

韓国での世論調査で、国民の約6割が、朴槿恵大統領に対して「日本との関係改善に努力すべき」としていることは、国民のほうはまともだということでしょう。

しかし、朴槿恵大統領がさらに反日外交を強めてくる可能性を感じるのは、韓国の経済にとってあまり好ましくない兆候がでてきていることです。
朴槿恵大統領の「創造経済政策」は成果を上げていないにもかかわらず、国内不満をかわすために日本を仮想敵として叩いてきたこと、また中国がそれを評価し、朴槿恵大統領を歓待したことなどで未だに朴槿恵大統領の支持率は高いのですが、経済がさらに悪化すれば、さらにエスカレートさせる可能性もあります。

韓国の経済は、構造的な歪を抱えています。ひとつは貿易依存度が異常に高いことです。
高い国際競争力を維持しなければ成り立たない経済です。しかしその貿易で変調が起こって来ています。

日本が円安となっても日本の輸出は伸びることにはつながりませんが、低価格を競争力としてきた韓国にとってはウォン高は響きます。その兆候がすでにではじめ、昨年1〜9月の韓国の輸出総額は2・7%伸びたとはいえ、その伸びの中味はサムスンの好調で、サムスンの輸出を除くと3・6%の減少です。

もうひとつが、財閥への極端な経済の集中です。企業の売上高とGDPを比較すれば、5財閥で6割を超えています。企業の売上高とGDPは単純比較できないとしても、2011年の全企業売上高のおよそ5割を5財閥が占め、利益となると79%を占めています。経済が特定の財閥に集中することは長期的には経済や社会の硬直化にもつながってきます。

なかでもサムスンの成長力、収益力が突出していて、売上高も韓国のGDPの2割を占め、ているのがサムスンですが、そのサムスンに陰りが見え始めてきています。

稼ぎ頭のスマートフォンや携帯事業で営業利益が落ち始めていると懸念され、株価が低迷しはじめていますが、これは短期的な問題ではありません。サムスンはアップルを模倣し、価格やハードの開発や生産力で競争優位に立ち成長してきたものの、いざ首位の座をとると、求められてくるのは、製品の競争力だけではなく、いかに製品を進化させるかのイノベーション力、また新たな市場を切り開く創造力です。

日本の情報家電は韓国の追随の前に敗北してしまったわけですが、同じ道をサムスンが辿ろうとしてきています。中国メーカーからの価格攻勢が強まってきており、販売台数やシェアを伸ばそうとすると、いやがおうでも価格競争に巻き込まれ、マージンが落ちてきます。

その中国メーカーの台頭もまだ始まったばかりです。中国国内の半導体産業の成長を背景にした中国製の「手頃な価格で高級なスマートフォン」の戦略は、サムスンの成長戦略そのもので、ガチンコ勝負になってくるのは避けられません。

サムスンもイノベーションにチャレンジしてきているのですが、顧客よりは製品という体質では、哀しいかな製品を変える能力しかありません。消費者の感性をとらえることも、新しいコンセプトを生み出すこともできないままに、イノベーションに取り組む迷走が目立つようになってきました。

曲面ディスプレイのテレビ、日本と歩調をあわせた4Kテレビもそうですが、スマートウォッチ、ギャラクシーギアもそうです。コンセプトが陳腐なまま、モノばかりを追いかけているのです。
ギャラクシーギアの「史上空前」の酷評を受けたCMに感性のなさ、またサムスンの体質が透けて見えます。

問題のCMを張っておきますが、製品の機能や価格でしか勝負できない体質を感じさせます。


朴槿恵大統領の「創造経済」が皮肉に感じてしまう創造力に欠けた体質がサムスンの限界となってきているのです。しかもお膝元の韓国で2年ぶりにソニーのスマホが戻り、ソニーの逆襲が始まっていることもサムスンの陰りを象徴するかのようです。

サムスン、さらに現代自動車の経営が揺らぐと、それはもろに韓国経済に影響してきます。政治は経済の動きで大きく左右されます。経済の変調で国内不満が高まると、支持率維持のために、さらに朴槿恵大統領がヒステリックな反日外交を展開してくる可能性が高まりますが、それは国内では通じても、国際世論では逆効果になってきそうに感じます。筋の通らない政策はやがて破綻するのです。

しばらくは静観し、嵐が通り過ぎるのを待つこと、時間はかかっても、国際世論を味方につける外交努力を積み重ねることが日本の最良の道です。

 
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