業績で言えば、軍配はサムスンにあがりますが、将来を先読みする株価はそうはならないところが面白いところです。アップルの4-6月期は、売上高は前年同期比13%とはいえ、利益を前年同期から22%減少させ、さらに前年同期に42%超だった粗利益率も37%を下回る結果です。一方のサムスンは売上高も前年同期の21%増とアップルよりも勢いで優勢、しかも利益も50%増と絶好調でした。
しかしアップルはアナリストの予想を上回った決算と評価され株価が上昇、さらにアップル関連株まであがったのですが、一方のサムスンは好決算予想、また好決算発表をしても、予想を超えなかったと、6月に急落した株価が回復しません。
詳細は専門家に任すとして、ざっくりいえば、アップルは低価格のスマートフォンの攻勢を受け、またサムスン好調ななかで、思ったよりもiPhoneが売れているじゃないか、ろくに新製品もでていない状態で失速せずに頑張っているから、次の新製品に期待しよう、秋にはiPhoneの新製品もでてくるからという流れで、一方のサムスンは、いまやスマホで不動のトップになったと言っても、利益ではやっとアップルをわずかに抜いた程度、現在はギャラクシーがいかに好調でも、これから低価格ゾーンのスマホで激しい競争に突入していくと、今がピークじゃないのか、次の手がないのじゃないか、いろいろややこしい問題も抱えているからねという見方の結果でしょう。

成長エンジンであった、いまでも成長ンジンであるスマートフォンが、華為(ファーウェイ)やZTEなどの新興勢力の攻勢で価格が下落するだろう、そうなるとその影響をより強く受けるのはサムスンで、独自のポジションを守り、一線を画しているアップルのほうが安心だということでしょうか。

しかも、もはや市場の争点はスマートフォンではなく、ポスト・スマートフォンの新市場をどこが切り開くかに移ってきています。その担い手としては「モノづくり」サムスンでは荷が重すぎるということも言えそうです。
 
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