アップルがWWDC2013で発表した内容で、市場に影響を与えそうなインパクトを感じたのが、無料ストリーミングラジオサービス「iTunes Radio」とiOS7でiPhoneやiPadと自動車の統合をはかる「iOS in the Car」構想の発表でした。
「iTunes Radio」は、音楽がさらに佐々木俊尚さんが書かれていたアンビアント化、つまりいつでもどこでも音楽が空気のように流れている時代の流れをさらに後押しして、音楽業界を変えていくのだろうなということでしょう。
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それよりも、これは新しい車の時代の流れを加速させるだろうと感じるのが、「iOS in the Car」です。2014年提供開始の予定で、ホンダや日産といった日本車メーカーのほか、フェラーリやメルセデスなど12社がサポートする見込みだそうです。

ただ、GMやフォルクスワーゲン、またTOYOTA、BMWなどの名前が見当たらないので、まだまだ大御所は様子見で、なんでも独り占めしようとするアップルには、そう簡単には乗らないよということでしょうか。

今乗っている車は古いので、iPhoneがブルートゥースでナビにつながり、ナビ画面から電話先を選んだり、ハンズフリーで電話が出来る程度ですが、ナビが通信で結ばれていくのは当然の流れになってきます。今はすでにiPodやiPhoneをつないで音楽が楽しめるナビが普通になってきていてナビの価格も下がってきているようです。

地図も最新でなければ、新しい高速道やバイパスなどは空中をドライブしているような感じとなり役に立たないことを痛感しますし、訪問先の検索、他のドライバーの運転状況によるリアルタイムな到着時間予測や、適切なコース選択も可能になってくるからです。

アップルが参入してくるのは当然として、ナビゲーションをめぐって、自動車業界、ナビゲーション業界が動き、さらにグーグルのナビで打撃を受けたPND(小型のカーナビゲーション)業界がこぞって押し寄せ、またそこにグーグルがからむ戦国時代がやってきそうです。すでにアンドロイドを搭載のナビゲーションが続々登場してきているようなので、こちらでもiOS対Androidのぶつかり合いになってきそうです。スマートフォンとの連携でどのように車載ナビゲーションが進化してくるのかが楽しみになってきました。


ところで、車載ナビゲーションは、日本は台数では1割そこそこの世界シェアで、ウィキペディアによれば、各社が高級機種で勝負しているために金額では3割程度だそうですが、どんな戦略をとってくるかに興味がそそられます。

ナビゲーションは、他の日本のエレクトロニクス産業がたどってきたように、かつては世界市場を独占し、また席巻していたにもかかわらず、どんどんシェアが落ちてしまった分野の仲間です。こういった変化をうまくとらえて、高い競争力を回復できるのかどうかに俄然関心が高まってきます。
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グラフは経済産業省の「エレクトロニクス産業の現状と課題」から切り取ったものですが、ほんとうにみんな同じ轍を踏むように凋落してきており、このグラフにも書き込まれているように、「我が国の製造業に構造的問題が内在する」ことがよくわかります。
戦略を問わずに、「ものづくり」という開発や製造現場だけに頼りきってしまった結果ではないかと感じてなりません。もういい加減、マスコミも「ものづくり神話」の洗脳はやめて、すくなくとも「ものづくり+α」で「成長エンジンの創造」ぐらいにする配慮ぐらいしてよねと感じます。

このカーナビゲーションの市場で、日本メーカーの巻き返しというか成長戦略に期待したいところです。

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