アップルのティム・クックCEOがインタビューを受け、アップルTVが発売以来、累計で1300万台が売れたことを明らかにしたそうです。発売後数年は、数百万台の売れ行きだったものが、昨年は650万台が売れ、今年の第一四半期にはいってすでに400万台が売れたといいます。ティム・クックCEOは、この程度では事業としては「まだまだ趣味のレベルを超えていない」と語っているそうですが、おそらく手応えを感じ始めているに違いありません。いよいよブレークする日が近づいてきたのかもしれません。
Still a Hobby? Apple Sells 4 Million Apple TVs in Fiscal Year :
Still a Hobby? Apple Sells 4 Million Apple TVs in Fiscal Year :
実際にインターネット対応TVとアップルTVのいずれも使っていて、違いを感じるのは「検索」の容易さです。アップルTVそのものではダメですが、たとえば見たいYoutubeの動画を、iPadやiMacbookまたiPhoneで検索して再生し、それをAirPlayでテレビ画面に出すことができます。テレビのリモコンを使って一文字一文字を画面で選んで入力して検索するインターネットTVでは検索も一仕事になってしまうのです。
しかも、インターネット対応TVでは見ることができないサイトの動画もAirPlayで見ることができます。ニコニコ動画もUstreamも当然テレビで見ることができます。局によっては見逃し番組がネットでしか見ることができませんが、それもOKです。
憶測にすぎませんが、アップルTVが急に売れ始めたのは、iPadが普及し、iPadとのAirPlay連携ができることが原因のような気がします。
アップルTVは、もちろんiTunesのビデオレンタルサービスも利用できるとはいっても価格が高く、まだまだ限界を感じます。アップルTVは今はまだ「周辺機器」に過ぎず、だから価格も8800円と低額です。
使ってみて感じるのはHDMI端子さえあれば、持っている液晶テレビをアップルTVでインターネット対応にできるし、また買い替えるにしてもインターネット対応テレビである必要はないと感じます。
スマートフォンと連動させて、テレビをインターネット対応にする日本の通信キャリアのサービスも広がってくるでしょうしね。
なにか業界や関係者は4Kにご執心ですが、「テレビを変える」ことを目指すのではなく「テレビによって生活を変える」「体験を広げる」ことを目指していただきたいものです。でなければ4Kの普及の鍵は価格であり、サムスンやLGだけでなく、追いかけてくる中国メーカーとの激しい競争になってくることが目に見えています。はや55インチの4K TVが約16.4万円で登場してきているのです。
つまり4Kは未来を拓くというよりは競争から脱落することを防ぐにすぎない状況になってくるだろうということです、
目標が互いにわかってしまっている、しかも大きなイノベーションではなく従来技術の進化で実現できることでは、決定的な技術優位をつくることは難しく、やがてガチンコ勝負の価格競争に陥ってしまうのです。デジタルカメラや複写機がかんたんにキャッチアップされていないのは技術要素が複雑で、解像度をあげればいいという単純な競争ではないからです。
「4Kの世界から見える最新技術とそのビジネスに与えるインパクト」というシンポジウムの様子を見ることができますが、家庭用テレビに関しての話題では、お決まりの論調で、ワクワク感が感じられません。それはテレビの再定義(リ・インベンション)という視点がないからでしょう。
![]() 美味しい飲み比べセットあります。酒米王様「山田錦」で仕込んだ至高の飲み比べ違いを感じてみ... |
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。