この二年ほどでスギ花粉にはあまり敏感には反応しなくなったのですが、ヒノキ花粉の飛散が始まったことをニュースで知った翌日ぐらいから、目が痛い、くしゃみする、鼻水はでると花粉症の典型的な症状がでて、外にでるときはマスクが必要になりました。とくに今日は飛散量が多いらしく、ついに頭のなかが霞につつまれたようになって、書きかけたブログもまとめることができず、書くことも、結構集中力が必要なんだなと改めて感じたところです。

しかし、なぜ花粉症となり、また花粉症の人が増えてきたのでしょうか。
増えた原因に、道路がアスファルト塗装され、花粉が土に吸収されなくなったからとよく言われています。しかし自らのことを考えると、子供の頃から道路整備が進んだ都市部で育ってきたにもかかわらず、若いころはそんな症状がでたことはなく、花粉症になったのはずっと後のことなので、どうなんでしょう。なにかしっくりこない説明です。

それよりも原因はこちらかなと思うののがありました。幹の体積の総和を森林の蓄積というそうですが、その森林の蓄積が日本は過去50年間ぐらい増え続け、森林が飽和しはじめているという『森林飽和』の著者、太田猛彦・東大名誉教授へのインタビュー記事でした。木が伐採されないままにどんどん育ち、また増え続け、新たな環境被害につながっている可能性があるというのです。

とくに自然林よりも人工林のほうが増えているそうです。過去50年で4〜5倍に増えたそうです。その人工林は、スギ林が四五%、ヒノキ林が二五%を占めているので、花粉症の原因となるスギとヒノキはどんどん増え続けてきたことになります。
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 日本の森林面積と森林蓄積の推移/森林・林業学習館 : 

増え続け、育ち続けてきたスギやヒノキが、かつてとは比べ物にならないぐらい大量に花粉を飛散させるようになったから、花粉症になる人が増えたのではないかと考えるほうが、説明としてはなんとなくしっくりきます。あくまで憶測ですが。

日本で森林資源は余っている、しかし伐採し材木として利用するにはコストが高くつく、だから安価な輸入材を使う、その結果、海外では森林が乱伐されるようになり、森林資源が枯渇して行っているという構図は困ったものですが、その解決策はなかなか見つかりません。

政策にしろ、新たな流通や利用の仕組みにしろ、伐採と材木化などの新しい技術にしろ、その美しい解決策を考えつく人がでてこないものでしょうか。

このスギとヒノキの花粉、なんとかしてくれぇぇぇ!