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北朝鮮の長距離ミサイルが発射されたと報道されています。国際社会からの反発、その後に経済制裁が強化されることがわかっていても、発射を強行したのは、未だに不安定な金正恩体制の焦りのあらわれでしょうが、沖縄の上空を通過し、フィリピン東方300キロの太平洋に落下したといいます。しかし、ずいぶん微妙なタイミングだと感じます。

これまで瀬戸際外交を繰り返してきた北朝鮮からすれば、ミサイル発射によって得られる国内での効果だけでなく、国際社会からの反発も読んでのミサイル発射だったと考えるのが自然です。そうでなければ、食料も不足し、国民が苦しんでいるなかで、北朝鮮のGDPの10%を遥かに超える700億円とか800億円と推定されているミサイルを発射するとは思えません。


日本の総選挙がスタートしたばかりに強行したというので考えられるのはふたつです。日本の領土の上を通過したことが物語るように、日本は眼中にないということです。文字通りジャパンパッシングです。もし、日本の影響力も考慮しての発射だとすれば、日本の軍事力強化への動き、核武装への議論を後押ししようとしたのかもしれません。


冷静に考えると、北朝鮮は中国経済圏で生き延びていて、中国との関係しかあまり利害がないと言っていいのでしょう。貿易でも、対中国は2011年で、輸出入をあわせて56億ドル超で、つづく韓国の17億ドルをはるかに上回っています。日本との輸出入は、これまで行われた二回の核実験への経済制裁がつづいており、ほとんどありません。


また北朝鮮への対内投資でもほとんどを中国が行っているので、経済から見れば、北朝鮮は実質、中国の植民地になってきたと見ることができます。つまり、日本やアメリカが制裁だと言っても、北朝鮮にとっては痛くも痒くもないのでしょう。ミサイル発射の国際的な影響も中国の出方次第だということになります。むしろミサイル発射によって注目をさせ、中国主導によってアメリカとの外交交渉の場を持つチャンスが生まれること、6カ国協議再開の流れが生まれてくると思っているのではないでしょうか。習近平新体制初の外交成果となってくるので、中国が動くと読んだ結果と思えてなりません。


経済での影響力を失うと、外交でも影響力を失ってしまいます。米政府のバローズ国家情報会議顧問が、東アジアで核拡散が起こり、日本が核武装を決断する可能性を排除できないとの見解を明らかにしたと朝日新聞が報じていますが、おそらくタカ派といわれる人たちがまた勢いづきそうです。

 朝日新聞デジタル:「日本核武装の可能性も」 米国家情報会議顧問が見解 :
 

このミサイル発射は日本の選挙にも影響してくるでしょうが、いくら日本が軍事力を強化しても、よしんば核武装したとしても、北朝鮮をおとなしくさせることは難しく、北朝鮮が仕掛けるチキンゲームがエスカレートしていくだけだと思います。


それよりは拉致問題解決にどう影響してくるのかのほうが心配です。

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