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エバーノートは、いわずとしれた「PCにファイルを保存する」から「クラウドにファイルを保存する」世界を切り拓いたベンチャー企業です。ビジネスは、あれよあれよという間に大成功したという印象を持ちますが、そのエバーノートのフィル・リービン CEO自らが、起業はそれほどいいものではないと、起業家志望の人の頭を冷やすようなアドバイスをされている記事がありました。

納得できます。だってそうでしょう。会社に勤めて、まじめにさえやっていれば、会社が倒産でもしない限り生涯の所得はほぼ約束されているのです。一方で起業した際の成功率なんて極めて低く、たいていは3年以内には潰れるのです。成功して脚光を浴びているのはごく一部のベンチャーに過ぎません。「それは宝くじに当選する人と同じくらいの確率です。当たらなかった人がその何千倍、何万倍もいる」(フィル・リービン CEO)のが現実です。

よくある起業家を志望する人にありがちな3つの動機があげられ、それもバッサリで、ネットでよく散見される起業がいかに簡単にできて、夢をもとうよといった甘い誘いよりも、はるかにリアリティを感じます。起業するのは簡単ですが、起業することと、会社を持続させること、さらに成功することとはまったく異なるのです。

よくある動機1:お金がほしい
よくある動機2:高い地位がほしい
よくある動機3:自由な時間がほしい

しかしさすがに、フィル・リービンCEOの志のスケールは大きかったようです。
けれど僕は1つだけ、起業家を志すまっとうな理由があると思っています。読者の皆さんは分かりますか?

 それは「世界を変えたい」という理由です。
世界を変えるというほど、大きな野心を持たなくとも、若い時に、当時は脱サラと言われた道を選んだ自分自身もそうですし、また独立してビジネスをやっている友人たちを見ても、ほとんどは、なにかを実現するためには「起業するしかなかった」というのが正直なところでしょう。

それに会社の組織のなかでやっていく適正がなかった、性格があっていない、しかし、仕事は続けたいというのもありました。自分でビジネスをするしかありません。50歳を過ぎてから二度目の事業を興しましたが、それも多くの会社に必要なシステムだという確信を持ったけれど、誰も手をつけそうにないからでした。

起業した人を見ていても、とくに成功した人ほど、普通の会社に勤めるのは無理だろうという人が多いですね。ご存知のベンチャー企業の経営者を頭に思い浮かべ、その人が社内にいたとしたら、きっと相当なトラブルメーカーになるだろうなと感じられると思います。

普通の適正があれば、起業など考えるよりは、まじめに会社で頑張ったほうが、きっといい仕事ができるのではないかとつくづく感じます。会社勤めは嫌なことも多いと感じる人も多いでしょうが、起業すればその比ではない会社の存続すら揺るがすような脅威、理不尽、苦労があり、そのストレスに耐えること、さらに、思い切って投資しても回収できないこと、経済的な損失も覚悟しなければならないのですから。

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