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どのような切り口でやってくるのかが注目されていたiPad miniですが、結果としてはアマゾンやグーグルなどの低価格路線とは違う高機能・高品質路線でした。安いものでも、、329ドルで、アマゾンのKindle FireやグーグルのNexus7の199ドルと比べるとおよそ1.7倍の価格となります。おそらく投資家の人たちはちょっぴり落胆したかもしれません。アップルには、低価格ゾーンでライバルを向かいうち、さらに売上やシェアを伸ばすことを期待していたはずです。しかしどうなんでしょうか。
IDCの調査では、2012年第2四半期(4〜6月)の出荷台数で、iPadは、前年同期の61.5%から68.2%へとシェアアップしています。現在は、タブレット市場はアップルによるガリバー型の寡占市場です。

そこにアマゾン、グーグル、マイクロソフト、またサムスンなどの巨人たちがチャレンジしてきているわけで、そういった巨人たちの体力を考えると、いつまでもアップルの寡占状態が続くとは限りません。

ガチンコ勝負が好きな人たちには肩透かしでしたが、おそらくそれがアップル流といえばアップル流で、低価格で量を売りたければ勝手にどうぞ、こちらは、いい製品やサービス、また優れたユーザー体験を提供し、ファンの満足、またハートをしっかり押さえて、儲かるビジネスに徹するということでしょう。
確かにiPad miniは、7インチの軽さやハンドリングしやすさがあり、しかもこれまでのiPadと変わりない使い方ができるので、アンドロイド・タブレットにファンが流出することは防げたと思います。

それよりも重要なことは、タブレット市場が成長すればするほど、市場は利用目的、あるいはユーザーの価値観や嗜好の違い、また所得などで細分化されていくと見るほうが自然です。そのすべてを抑えようという野心や思想を持っていないのがアップルです。市場のリーダーでありながら、つねにターゲットや焦点を絞り展開する戦略、それはこれまでのリーダー戦略の常識を破るものです。そしてそれが成功してきています。

チャレンジする側は、どのような特徴をもった市場を見出すか、そこに特化して他とは違う切り口でアプローチし、その市場を押さえていくかが鍵になってきます。ポジショニングが明確でなければ勝算はありません。スマートフォンは、アップルがスタート時に販路を絞っていたために、市場の急激な成長と販売体制のギャップを突いてアンドロイドが伸びることになりましたが、タブレットはそうではないからです。

その点でポジショニングが明確なのがアマゾンです。電子書籍リーダーに特化したところから、ライン拡張をはかってきています。そのアマゾンが日本でも予約販売を開始しました。Kindle Paperwhiteは8,480円、Kindle Fire は12,800円、Kindle Fire HDは15,800円(税込)とお手ごろ価格です。
日本でも電子書籍販売をはじめるということで、それとは競合する楽天KOBOにとって、凶と出るのか、吉とでるのかですが、おそらく電子書籍への関心がたかまってくるので、その流れをうまくとらえるかどうかにかかっているのだと思います。自滅さえしなければという感じでしょうか。
楽天kobo、消費者庁に行政指導を無事喰らう(やまもといちろう) - BLOGOS(ブロゴス) :

いずれにしても電子書籍を読むという日本では抜け落ちていたタブレットの利用目的の柱の一つが埋まってくると、普及で遅れをとっていた日本のタブレット市場にも弾みがついてきます。

グーグルが低価格でNexus7をリリースしたことは、長期的に見ると、他のアンドロイド・タブレットの制約条件となってきそうです。低価格というところにアンドロイド・タブレットが位置づけられてしまうからです。とくにこのところアンドロイド・タブレットでもっとも販売台数を伸ばしてきたサムスンにとっては、それが足をひっぱることになってきそうです。しかも、競争の鍵が、スペックから徐々にユーザー体験の質に移ってきているだけに、サムスンがその競争についていけるかどうかも危ぶまれます。

対iPadというよりは、アンドロイド・タブレット間の競争のほうが厳しくなってきそうです。PCの代替目的、あるいは業務用市場では、マイクロソフトのSurfaceとの競合になってきますが、信頼性の点でマイクロソフトに分があると見るのが自然なので、どんな市場を狙うのかが微妙になってきます。

さまざまな切り口の製品が出揃ってきたことで、タブレット市場はさらに成長が加速してくるのでしょう。PCで築いたマイクロソフトの牙城も、このところはアップルに押され気味で、さらにタブレットに侵食されていく流れになってきますが、Surfaceが発表会でフリーズしてしまったのはいいとしても、企業戦略そのものがフリーズする結果にならないように願いたいものです。

PCやタブレット、またスマートフォンに向けたソフト開発をする側から言えば、バージョンが混在し、メーカーがカスタマイズを行なって混乱しているアンドロイドよりも、アップルやマイクロソフトにはもっとがんばってもらいたいというのが本音だと思います。

さて、皆さまはどのタブレットをお気に入りでしょうか。今のiPad程度のディスプレイ・サイズでさらに軽量化されたものでなければ、今使っている初代のiPadで充分役に立っているので、もうしばらくは様子を見ることにします。

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