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暑いさなかでしたが、大阪ミナミにオープンした「タイガー・コペンハーゲン」に行って来ました。さほど人は並んでいないと感じたのですが違いました。少し離れたところで整理券をもらわないと入店できないというのです。しかも訪問したときは、整理券が配られるまでには50分近く待たないといけない状態だったのです。
オープン時に、予想の2倍以上の人が殺到し、店が混乱しただけでなく、売り切れる商品が続出して予定より早く閉店したり、臨時休業してレジを増やすなどの手当をしなければならなかったというのはさぞ嬉しい誤算だったでしょう。

一部のマスコミやネットでは取り上げられていたとはいえ、特にコマーシャルを展開したわけでもないのに人が殺到したのは、東京よりも話題に欠けるというか、飢えている大阪に第一号店をつくったことが効を奏したのでしょうか。たった500平方メートルを少し超える程度の小さな店舗が、人を集めることができたのかは興味深いとことです。

商品についてはタイガーのホームページでも見ることができますが、YoutubeにBuleMonsterさんが店内で撮影しアップした動画があるので埋め込んでおきます。
ほんとうに女性が「カワイイ!」と思わず声をだすことがよくわかります。デザインのユニークさと遊びゴコロがあって楽しさ満載です。
 
ところでタイガー人気はさまざまなことを感じさせてくれます。消費低迷というけれど、それは供給サイドにも責任があるのではないかということです。消費者が感動する他にはない価値を提供すれば人は並んでも買いに来てくれることをタイガーが示してくれています。

つぎにタイガーは、自らはディスカウンターだとは考えていません。製造と販売を一体にした、デザインとグローバルな商品の調達力で、「Affordable Design(購入可能なデザイン性)」を実現していることです。しかも商品だけでなく、店舗での体験を通じて、つまり事業全体で、手軽な価格で楽しいデザインのアイテムを選んで手に入れる価値をも実現しているユニークさがあります。

タイガーを見ていて希望が持てると感じたのはデザインの力です。もちろん私達が若い頃からコペンハーゲンのデザインは家具にしても、食器にしても、雑貨やアクセサリーにしても独自のデザインで人気があったのですが、日本も負けず劣らずデザインを生みだす力では優れた国だからです。課題はデザインをどうビジネスに取り込むか、ビジネスに生かすかでしょう。

ただ、IKEAやタイガー、H&Mなどと比べると、日本が製造販売のビジネス(SPA)で成功が目立つのは、ユニクロやニトリなど、どちらかというと実用品寄りのところです。もちろん他にも成功しているところあるのですが、ふたつの点で壁にぶつかっているように感じます。

ひとつはブランド戦略が弱いことです。だから強いブランドが育ってきていません。もうひとつは、店舗での体験を演出する、ショッピングの楽しさの価値の実現で弱いことです。日本もアマダナのようないいデザインで個性的な家電を提供するブランドもありますが、まだまだ「Affordable Design(購入可能なデザイン性)」とはいえない価格であり、またブランドの認知が弱いのです。

コペンハーゲンに本拠地を置くZebra社が展開するタイガーは、ヨーロッパ16カ国で140店舗、940万ユーロ(約94億円)の売上高という小さなブランドですが、人びとは多様な価値を求めていて、小さな企業も独自のアイデンティティと価値提供があれば、注目され、成長することを物語ってくれているようです。
それと、タイガーのような小さいビジネスの話題は、マスコミよりもネットでの情報が濃いことを思い知らさせてくれます。こちらでは、Zebra JapanのCEOへのインタビューまでやってレポートしてくれています。Good Job!

タイガーは、そのカワイイ商品も刺激的ですが、ビジネスの視点で見ても刺激的だとつくづく感じます。

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