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大津市の中学生の自殺で、「自殺の練習をさせられていた」、「死んだスズメを口の中に入れろと言われていた」といった目撃証言ともいえる生徒からのアンケート結果を市教委が公表しなかったことへの非難が相次いでいるようです。なにか釈然としません。
子供の自殺は増加してきています。平成24年度版の『自殺対策白書』によると、2011年には「学生・生徒」の自殺者数が年間で1,000名を超えています。もちろんいじめがすべての原因ではないでしょうが、いじめが原因ではないかとされる自殺も絶えず、いったい文科省や教育現場はなにをしているのかとまた不信感をますます募らされる事件です。
子供の自殺
平成24年版自殺対策白書 概要版(PDF形式) - 内閣府 :
 
教育委員会や学校はいじめによる自殺とは認めない傾向があるようですが、この事件も亡くなった生徒のご両親が訴訟を起こさなければ、うやむやになっていたのではないでしょうか。ではなんら対策を講じていなかったのかですが、滋賀県の教育委員会は取り組んでいるようで、そこから出ている「ストップいじめアクションプラン」などの資料を見ると、県としてはそれなりにいじめ問題に取り組んでいた形跡が伺えます。大津市教育委員会もそれに加わっていたのでしょうか。

ストップいじめしかし、対策を見ているとなにか違和感を覚えるのです。それを象徴するのが啓発ポスターです。スポーツを通して子供たちを指導した経験がありますが、こんな甘いもので防止できるとは到底考えられません。

 「私たちは、いじめを『しない』『させない』『見逃さない』取り組みを話し合っています」として、呼びかけをやっているものです。ずいぶんソフトです。

おそらく子供はいい子で、清らかな心を本来は持っていて、すこし後押ししてあげればおとなしく振る舞うという発想が根底にあると思います。違います。子供は本来は残虐で、自己中心的な心を持っているけれど、教育やしつけで、思いやりの心や相手を認める心が育ち、協調できるようになっていくのです。
 
個性があり、溢れるようなエネルギーをもっている子供ほど、一方では残虐な気持ちが強いことも多く、しつける方はそれこそ本気になって格闘する気持ちで接していかないと、それを抑えることができません。しかしそういった子供も、いったん理解し、納得するといいリーダーとして育っていきます。


いじめは、日本だけではなく世界中で問題になっています。それは子供が本来そういう残虐な振る舞いをするものだということを物語っているのでしょう。韓国でもネットで悪質化したいじめを苦に中高生の連続自殺が発生し、いじめ加害者を厳しく処罰する方向に動いたようです。
いじめ撲滅ネットワーク」のホームページで海外のいじめ対策の事例が紹介されていますが、アメリカではいじめを行った子供が、ギャングになる比率が高いという調査結果を得て、「加害者指導に力をいれている」ようです。正解ですね。
スウェーデンの教育法には、職員が、生徒が他の生徒の権利を侵害する行為を阻止しなければいけないと明記され、学校がいじめ対策を立案することが義務づけられているようです。

もちろん、いじめにあった生徒を守るための対策も重要ですが、それよりも何倍も生徒をいじめに走らせない教育やしつけが重要なはずです。なぜならいじめを行う子供は、大人になっても同じ事を繰り返すからです。大人の世界でも、職場、また取引関係でもいじめは起こっています。そういったいじめる大人に出会うと、ほんとうにまともな教育やしつけを受けないで育った哀れさすら感じます。

そういえば昨日の販促アドバイザー塚越さん@tsukagoshi0926のツイートで、「カッコよすぎて萌えた『オジサマ』の行動」というNAVERまとめが紹介されていました。

そのなかの古山裕一@U1onTHRASHさんの目撃した大人はほんとうにカッコよくしびれます。

いじめも同じだと思います。いじめを受けた子供が被害者というだけでなく、いじめた側の子供も、しつけられてこなかった、あるいは正しく教育指導されてこなかったことの被害者です。「若者は日本の宝なんだから悪いことしてたら指導しなきゃダメ」なのでしょう。

教育委員会制度の問題は、橋下市長がかなり取り上げておられましたが、今回も大津市教育委員会の人の記者会見の様子を見ていると、ほんとうに生徒に向き合える教育現場づくりに責任をもっているのは誰なんだろうと疑問をもってしまいました。教育改革は、日本の将来の成長戦略の柱のひとつだと思うので、ぜひとも手をつけて欲しいところですが、教育は聖域だとする抵抗勢力が多いので、こちらも革命が必要なのかもしれません。

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