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築地市場で、最高値ではキロ2,100円はついた初ガツオが、福島第一原発事故以前は国内有数の初ガツオの水揚げ港だった小名浜漁港で水揚げされたものは105円しかならなかったという悲しい記事がでています。福島県沖ではなく八丈島沖で漁獲したカツオにもかかわらずです。
福島・小名浜港に水揚げされた初ガツオ 築地市場で値段がつかない風評被害の深刻|inside|ダイヤモンド・オンライン : 



それは、小名浜港のブランドが壊滅的なダメージを被ったことを意味します。可能なら他の漁港で水揚げするしかないのでしょうが、それで生きながらえることができるのは漁師さんに限られ、他の水産加工業や流通業などの漁業関係者はすべて生き延びることができません。

 小名浜機船底曳網漁業協同組合では、これらの遠くの水域で漁獲された魚に関しても、水揚げのたびに4回にわたる放射能検査を行ってきたそうですが、風評被害には科学は通用しません。感覚的な不安によるもので、それがもっともダメージになります。
反原発の正義感に高揚した人たち、さらに政治的な意図が交じり合ったり、またそのポジショントークがビジネスになる人たちががさんざん煽ったのですから、築地でセリにでた人たちも、それを考えると買えない状態になってしまったのでしょう。

それに、いくら世間が別に気に留めないとしても、たとえ少数の人たちが騒ぐだけだとしても、その騒動に巻き込まれたくないのが人情です。どこかの販売力のある小売り業が白馬の騎士となって、あえてリスクを張り販売を引き受ければ解決するかもしれませんが、そんな肝っ玉の座った流通業はあらわれるのでしょうか。

しかし考えれば、昨日お話を伺った勝浦港のヤマサ脇口水産の脇口社長は、海の資源を守っていくためには、消費者と生産者の情報共有がとても大切だとおっしゃっていました。もし産地の小名浜港と消費者が情報を正確に共有すれば、産地直送で直接消費者に届けることも可能になってきます。買って応援しようという消費者も少なからずいるはずです。

直送で鮮度を落とさないようにするには冷凍技術が必要になってきますが、今日アゴラの記事中でご紹介したように和歌山県の勝浦漁協との共同出資でできた会社にはその冷凍技術があり、いいネットワークが生まれればと感じます。
米国製造業の国内回帰の光と影 : アゴラ - ライブドアブログ :
実は昨日も書いたように、和歌山県も昨年の台風による洪水で甚大な被害を受けています。川沿いの道路脇には廃屋となった住宅や工場、また店舗が目立ち、崖の崩落や道路の損傷も大きくとの爪あとには驚かされます。ともに被災地であり、同じ漁業を営む同士としてそういったネットワークが生まれれば素敵なことです。 そういえば勝浦漁港では石巻の津波被害を受けた鯨大和煮のラベルのない缶詰が売られていました。 

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