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連日ギリシャに関した報道がなされています。どうなるのでしょう。自業自得という感じがしないわけでもないのですが、ユーロからの離脱も現実的には困難なので、政権が変わろうが、結局は支援の条件交渉相手が変わるだけではないでしょうか。ユーロから離脱して自国通貨ドラクマに戻すなんてカードは切れません。ハイパーインフレとなり貨幣価値のないドラクマを受け取るのは、国から給与をもらう公務員ぐらいでしょうか。しかしまあ、これだけギリシャが注目されると、ギリシャをいやがおうでも意識させられるのですが、こうなると投機筋のギリシャを震源地としたゲームの行方次第では、世界の経済も影響を受けるのでしょう。ところでお騒がせのギリシャって、実体経済ではどれくらいの規模があり、ヨーロッパ経済に対して影響力を持っている国なのでしょうか。

ギリシャは、2008年以降GDPが落ちこんできていて、2012年は名目で2,060億ユーロ(21兆円)です。GDPのピーク時の2008年でも2,370億ユーロ(24兆円)でした。

県民統計による名目県内総生産(2009年)で日本ではどれくらいなのかを見てみると、ちょうど埼玉県が20.8兆円でほぼ同じで、千葉県19.5兆円、北海道18兆円、福岡県17.6兆円よりも少し規模が大きいという感じです。

大阪都構想を掲げている大阪と比較すると、人口はギリシャが1100万人で、大阪府が886万人と200万人ほど上回っていますが、大阪府の名目総生産が39兆円なので、大阪府のほうが経済規模が大きいことになります。さらにEU全体GDPに占める割合も2%程度でしかありません。

つまりは、ヨーロッパの小さな片田舎で起こっている問題にすぎないのです。

そもそもギリシャは、歴史的に債務不履行と債務条件変更を重ね、2年に一度は破綻してきた国家なのです。つまりはデフォルト常習国なので、国民はケセラセラなのでしょう。また、アゴラで小幡さんが「ギリシャ問題は問題ではない」と書かれていますが、そうであることを願います。
ギリシャ問題は問題でない : アゴラ - :

それよりは、おおた葉一郎さんのこちらのほうが気になります。ギリシャを代表する産業といえば、観光と海運業です。その海運業がギリシャの国内法で税金を免れていることにも驚きますが、ギリシャの船主の大金持ちが、銀行から資金を引き上げ、せっせと中古船を買いあさっているそうです。資金を資産に移すのはさすがとしか言いようがありません。
ギリシアの金持ちが、いまやっていること  おおた 葉一郎 の しょーと・しょーと・えっせい::

それはそうですね。どうなるかわからないギリシャ国内の銀行にお金を置いておくよりは、中古船を買って資産化したほうが安全だし、海運業でのシェアも高まります。
こちらのブログによると、ギリシャの海運業者は現在およそ4800の船舶を保有していて、重量ベースでは世界の海運業者の15〜20%を占め、それを超えているのは日本だけだそうです。日本の海運業がギリシャとの競争にさらされてくるのかもしれません。それにギリシャ経済が混乱すればするほど、結局は人件費が下がっていきます。公務員をやめた人たちを大量に安く雇えます。さすがに金持ちは違うと感じてしまいます。国が滅びてもギリシャの海運業は生き延びるのです。

6489、ギリシャの海運業はギリシャ恐慌の影響は無い、国家は彼らにはツール - THINKING LIVE シンキングライブ :

しばらくは、金融市場も荒れるのでしょうが、世界の投機ゲームのとばっちりを受けないようにくれぐれもご注意ください。

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