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オリンパスの臨時株主総会が役員一同の損失隠しへの陳謝から始まっています。焦点は経営の人事体制ですが、会社側の提案が通れば銀行管理下での経営再建という感じになるのでしょうか。いずれにしても日本流で再建をめざした解決をはかろうということですが、海外の議決権行使助言会社や海外の投資家がオリンパスの人事に反対していることや、まだ英国では捜査が続行されていることを考えると、まだ次の幕が開く火種が残ったなかでの再建になりそうです。オリンパス問題は、経営者の資質やモラル、監査法人による監査の杜撰さ、またそれを監視する当局の能力の問題、また野村證券OBによる不正なスキームづくりとたかりの構図、マスコミ報道の歪みなど、ずいぶん多くの企業統治のゆらぎが噴出しました。オリンパス一社にとどまらず、日本の企業統治のあり方への疑問すら広がりました。
新聞の多くがウッドフォード元社長が異議を唱えていると個人に焦点をあて、タブロイド夕刊紙風の報道を感じさせたり、穏やかな報道が多い中で、日経ビジネスと事件を暴くきっかけを作った雑誌FACTAは相当厳しい見方を示しています。

日経ビジネスの副編集長の記事では、オリンパスは三井住友銀行から909億円、三菱東京UFJからは782億円に融資額が膨らんでおり、その両メインバンクから役員を送り込んでくることは、株主の利益を犠牲にしても債権者としての立場を優先しかねないこと、また疑惑の多いジャイラス買収の契約書にサインし、その後も情報隠しをおこなっていたIR室長の取締役就任は経営の透明化にはつながらないことなどで、海外投資家に影響力の強い議決権行使助言会社大手ISSが、株主に反対するように助言していると伝えています。
オリンパスの病巣は放置されている:日経ビジネスオンライン :


また、FACTAの最新号によれば、事業再建の鍵になる医療機器部門で退職者がでてきたり、韓国のメーカーに引きぬかれたりといったことも起こってきているようで、また「憤懣やるかたない社員たちは、役員や執行役員、部長クラスが過去に働いた悪事を綴った告発メールを次々に本誌に寄せる。今やオリンパス幹部はこっちが気の毒になるほど丸裸」(FACTA)だそうです。
「銀行管理」オリンパスの悲惨:FACTA online :(有料記事)


オリンパス経営陣、またメインバンクは穏便かつ日本的に再建をはかろうとしていることを感じさせますが、まだ英国当局は捜査を続けており、火種がまたぶり返すリスクも残っており、また社員の人たちに希望を感じさせる再建案が示されないで不満や不信感を募らせていると内部から崩れてくるリスクも残ったままで、株主総会でシャンシャンの議決を行なっても、前途は多難じゃないでしょうか。それに日本の企業統治への不信感が海外に根付くことも懸念されます。

オリンパス問題はふわふわした無責任な経営が行われていたということで、株主の方はさぞお怒りだと思いますが、ふわついていると感じる事件が目立ちます。AIJの企業年金消失問題もそうです。天下りの官僚、元野村證券営業で投資では素人同然の経営者、また高配当だという甘いセールストークに乗ってしまった企業など、時代の空気からかけ離れた「ふわふわ感」があります。

先に触れたFACTAが取り上げている、JR西日本の駅員による悪質な手口による1億円以上の着服事件が、そもそもずさんなチェック体制が生んだ事件だとしていますが、これも経営の「ふわふわ感」が伝わってきます。
Business Media 誠:JR西日本の4駅で、なぜ不正が行われたのか (1/4) :

また電通の子会社電通ワークスのLED事業で、循環取引から巨額の水増し発注が行われていた疑惑も同じです。

時事ドットコム:電通子会社、60億円損害=LED照明で水増し取引か−大量在庫、内部調査も :

まあ、こういった企業ばかりではなく、健全な経営がなされている企業も多いとはいえ、ふわふわした経営が企業の大きなリスクになるという教訓として受け止めておいたほうがよさそうです。

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