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入社式のトップの挨拶は、新入社員になにを期待するかだけでなく、社内に向けたメッセージという側面を持っています。

今年の入社式は、高島屋が創業以来初めて、新入社員にスーツ着用の正装を“禁止”し、カジュアルなスタイルで行ったことが象徴するように、各社ともに、意識の変化を求める経営の意識が色濃くでたものになったようです。

日経が主なトップ訓示を記事にまとめていますが、それによると、「グローバル化の対応を加速」「震災乗り越え再成長」「逆境や課題を克服」といった内容、またオリンパスや大王製紙のように企業統治の強化にふれたものがあったようです。
「グローバル化」「危機感」強調 入社式でトップ訓示  :日本経済新聞 :

とくに、家電はグローバル市場で、液晶パネルや液晶テレビで惨敗し、また成長著しいスマートフォンでも市場に食い込めなかったこともあって、危機感が色濃く滲んでいるように感じます。昨日発表された日銀短観を見ても、全体では横ばい状態ですが、自動車の好調ぶり(大企業でプラス28)とは対照的に、電気機械は厳しい状況(大企業でマイナス17)となっています。

日経が紹介している企業以外のトップの挨拶もあわせて見ると、「変革」を強調したものが目立っており、「グローバル化」と「変革」が多くの大企業の入社式の挨拶のキーワードだったように感じます。それは今の日本にとっての大きな課題であることは言うまでもないことです。

しかし、いずれもが社員の意識の変化を促すだけでは促進できません。経営そのものが変わることがもっとも重要になってきます。経営そのものが、積極的なチャレンジ行動をとることや、社内からチャレンジする気運が起こって来るしかけや仕組みづくりがなければ、掛け声倒れになってしまします。とくに「変革」についてはそういえます。

各社の「グローバル化」やビジネスの「変革」にむけた積極的な経営行動や仕組みづくりに期待したいところです。経済はマクロな動きだけでなく、それぞれの企業の発想の転換や事業の構造変革の気運が高まり、その具体的な動きが起こってくるミクロな動きによっても変化してきます。

つまり、金融政策や財政政策の失敗というだけでなく、日本の経済の停滞は、日本の多くの企業が時代の変化への対応に遅れ、停滞してしまった結果の産物でもあり、そこから脱却するには、企業活動そのものが変わっていかなければなりません。

入社式で述べられた各企業トップの言葉で目に止まったものをピックアップしてみましたが、それぞれの企業の具体的な経営行動となって、新しい時代にむけ、各企業が変わっていくダイナミックな流れが生まれ、時代の潮流となっていくことを期待したいところです。

ダイキン 井上会長兼CEO
皆さんは自分の持つ無限の可能性を信じ、自分という人間に枠をはめずに、可能性を開花させて欲しい。先輩に謙虚に学びながら自分の意見を持ち提言し、変革の担い手・イノベーターとなっていただきたい。

富士ゼロックス 山本社長
ぜひ、グローバルな視点を持って、新しい富士ゼロックス創りをリードする原動力になってください。
今日は、そのための一歩を踏み出す日です。みなさんが大きな志と夢を抱き、全力を尽くすことを期待します。

武田薬品 長谷川社長
タケダは、真のグローバル企業となるために、日本タケダのグローバル化の推進、特に人材面においては『ダイバーシティ』の推進に取り組んでいる。新入社員の皆さんには、多種多様の人材が集まる中、自分の頭で考え、考えたことを意見として述べ、実行に移すという自主性や自立性をいつまでも失わないでほしい

東洋紡 坂元龍三社長
国内市場がゼロ成長の中でグローバル展開を加速させる必要がある

日本電産 永守社長
グローバル人材へ英語力と専門能力向上に全力を挙げながら、1年間は下積み仕事にも精を出してほしい

グリコ 江崎社長
今年創業90周年を迎えたが、世の中は激しく変化しており、これまでの成功体験は役に立たない

アサヒグループホールディングス 泉谷社長
同質のひとが集まる『金太郎飴(あめ)』集団では対応できない。犬・猿・キジといった個性が集まる桃太郎集団でなくてはならない

パナソニック 大坪社長
新興国での差が韓国や中国企業との成長力の差につながっている。世界に通じる専門能力を身につけてほしい

ソニー 平井社長
ソニーを全力で皆さんと変えていく

シャープ 奥田社長
日本のエレクトロニクス業界は非常事態ともいえる厳しい状況。皆さんも自らグローバル競争に打って出て次の成長を確かなものにしよう


NEC 遠藤社長
「イノベーションへの情熱」「強い意志」「倫理観」を持って、積極的にチャレンジし、新しい風を起こし、そして、“浮利を追わず”"の精神で仕事にあたっていただきたい。

富士通 山本社長
組織改革などいろいろな取り組みを進めているが、最終的には社員一人ひとりの意識が変わっていく必要がある。皆さんも、心の中に国境を作らず、常に高い視点で、チャレンジしていってほしい。

日立製作所 中西社長
国や地域によって異なる市場環境を正しく理解するためには、日本にいて机の前に座って勉強するだけではなく、現地に行き、言葉を覚え、現地の日立の仲間と一緒に、具体的なセールス活動や提案を行うなどの「挑戦」が必要。皆さんが今抱いているフレッシュな気持ちをグローバルな場で具体的にぶつけることが重要である。「グローバル事業に挑戦する」という決意をぜひ固めてほしい

みずほフィナンシャルグループ(FG) 佐藤社長
新たな変革にチャレンジし、成果を出していく重要な年だ

NTTデータ 山下社長
皆さんに期待することは2つ、1つは「全員がグローバル人財」になることだ。2つ目は「一人ひとりがイノベーションリーダー」になること

日本ユニシス 黒川社長
グループ社員が一体となり、たゆまぬ変革を日々繰り返し、時代の変化をグループの成長のチャンスへと変えていきたいと思う


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