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現代はとても複雑な時代です。さまざまな置かれた状況や思想信条で、考え方も多様になってくるのが自然ですが、そうでないことも起こってくるので面白いものです。とくに象徴的だったのは大阪ダブル選挙でした。


民主、自民、はては共産党にいたるまで平松候補支持で一致したことは、見事に政治はまだまだ単純な原理で動いていることを見せつけてくれました。

結局は現状のしくみが心地よい人たち、あるいは現状のしくみで仕事や利益をえている人たちと、税金を納め、とくに特別な恩恵を受けていない人たちの違いがあっただけです。利権を持っている側、失うものがある側が必死にそれを守ろうとするのは当然ですが、いろいろ理屈をつけるものだなあと感心もいたしました。以前書いたように教育問題でも、サービスを提供する側に立つのか、サービスを受ける子供たちの立場に立つのかで考え方が現状では180度違っています。

いくら理屈をつけても、結局は税金を使う人と、税金を払う人の違いにすぎず、それが見えたとたんに「政党」の間で違いのないことを見せつけられたのです。実際、国政でも民主党と自民党とで政策の違いがあるわけでもなく、総理や内閣の「能力」をめぐって無駄な議論を重ねているにすぎません。どちらにも政権担当能力がないことは証明済みにもかかわらずです。


もうひとつの違いが、ビジョンがあるのか、そうでないのかの違いでした。これは主義でもなんでもありません。想像力や構想力があるのかないのかだけの違いです。

大阪都構想への批判で共通していたのは「具体性がない」です。具体性で判断するなら、現状がもっとも具体性があるので、結局は余計なことをするなと言っているに等しいのです。平松候補なり、既成政党が維新の会とは異なるビジョンを掲げ、ビジョンの魅力で競い合えば、もっと面白かったと思いますが、それを出せず、批判ばかりやっているのは自らが政治の責任を担う能力がないことを宣言したも同然でした。

主義かどうかではなく、イノベーションを起こす意志や能力を持っているかどうかです。大阪都構想には、保守や革新といった色は感じません。新自由主義でもなんでもないと思います。

いずれにしても、大阪といえば、かつては新しい風俗の発祥地と不名誉な評価を受けていたことがあったり、タコ焼きぐらいしかイメージできないぐらい情報発信力を失っていたのですが、ダブル選挙のおかげで、やっと関心が集まるようになりました。

今の流れで行くと、どんどん府と市の二重行政の解消は急ピッチで進んでいくでしょう。中田元横浜市長や、ちきりんさんは、地元の人間なら誰もがわかっている本当の大阪の怖さをご存じないのか、懸念されているところと違うところにあると思うのですが、まあなにかは想像にお任せします。いやどちらの方も関西とは縁のあるかたのようなので、わかっていて言わないだけかも知れません。

Business Media 誠:ちきりん×中田宏、政治家を殺したのは誰か(特別編・前編):大阪の未来はバラ色か? 橋下市長にふりかかる困難 (1/5) :


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