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スマートフォン市場の伸びに対して、iPohneは生産とキャリアの絞り込み両面の供給制約があったため、その間隙をついてアンドロイドのスマートフォンが飛躍的に伸びました。2011年7〜9月期には、アンドロイドOSがスマートフォンがトップに踊りでて、またサムスンが出荷台数でiPhoneを抜きました。その状況は大きく変わろうとしています。iPhone4S旋風によって、市場の主導権は再びiPhoneに移って行きます。スマートフォンの市場が伸びているために、アンドロイドのスマートフォンも伸びるでしょうが、これまでとは状況がまったく変わりました。

iPhone4Sの新製品効果でしょうか。
iPhone4Sが優れているからでしょうか。
iCloudのサービスがはじまったからでしょうか。
iPhoneが無料で手に入るからでしょうか。

おそらく、どれも間違ってはいないと思います。ただそれだけではiPhoneの強さは説明できません。


ユーザー、消費者の心のなかにあるブランドの力関係、またアップルが革新したのはスマートフォンだけでなく、マーケティングも革新した点を見なければiPhoneの強さは見えてきません。

面白いブログ記事がありました。『日々是マーケティング』さんが、iPhoneについて取り上げられた東洋経済と日経BPのIT関連誌に掲載されていた記事がまるで正反対の内容で、どちらの記事にも疑問を感じてしまったということです。
見方が違うと正反対になる - 日々是マーケティング :


このふたつの記事です。

日経BP:シンクタンクの視点:日本はiPhone不毛の地
Yahooトピックス 東洋経済オンラインiPhone4Sがとどめ、国内携帯端末メーカーの最終章

『日々是マーケティング』さんの要約では次のようになっています。

東洋経済の記事は、「iPhoneが日本の携帯端末メーカーに大打撃を与え、既に国内メーカーは壊滅的状況にある」という内容。
日経BPは「日本ではiPhoneは、受け入れられにくい市場」という内容。
少なくとも、タイトルだけを見れば正反対のコトを書いているように思える。
ただ記事の内容としては日経BPは「アプリケーション」をはじめとする「機能」といった面を中心に書いてあり、一方の東洋経済オンラインは「価格」という視点で書いてある。

さっそく読み比べてみました。東洋経済の記事に関しては、ほぼ国内メーカーが置かれている状況を物語っており、その通りだと思えます。しかもiPhoneは、無料であり、それが各キャリアがアップルとの契約で背負わされたノルマを達成するために販売助成金をださざるをえないことにも触れていています。

日経BPのITプロの記事は、事実誤認が多いことが気になります。韓国とのスマートフォン比率と比べ「日本は世界でまれに見るiPhoneが売れていない国」としていう箇所からひっかかります。


グーグルが発表した日本のスマートフォンが世界の30位と普及率が低いという記事に影響されたのかもしれません。しかし世界の携帯の出荷台数シェアをガートナーのデータで見ると、2011第3四半期でスマートフォン比率は26.1%、アップルiPhoneのシェアはまだ3.9%です。しかし日本でもすでに、すでに2011年第2四半期で出荷台数のスマートフォン比率は45.5%にまで上昇し、iPhone4S発売後は、さらにスマートフォン比率が圧倒し始めています。さらに目が点になったのは、従来のガラ携が、暗証番号4桁入力だけでアプリが買えたにもかかわらず、スマートフォンがまだその利便性に追いついていないというのはどういうことなのかと首をかしげます。iPhoneはパスワード入力だけで音楽でも、アプリでも購入できます。

いずれにしても『日々是マーケティング』さんがなんとなく、いずれの記事も、ユーザー視点、またユーザーの声が聞こえていない記事だとお感じになったことはその通りで、業界情報に過ぎません。

iPhoneのブランドの強さ、マーケティングの巧みさは、アンドロイドのシェア躍進が伝えられていたさなかでも、iPhoneが稼いだ営業利益が、スマートフォン上位8社の営業利益合計の6割を占めていたという現実の分析から始めないと見えてきません。販売量やシェアだけを追いかけず、市場を支配することに重点を置いた新しいマーケティングが進められてきているのです。

ドコモもiPhoneを取扱うことを検討し始めたようですが、その決定が遅れてたことは、さらに取引では不利となってきます。どんな厳しいノルマを課せられるのでしょうか、それでも扱いたいというのは、結局はiPhoneがユーザーの心を掴んでいるからです。
ドコモ、来年夏にiPhone参入:日経ビジネスオンライン :


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