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SONYのBRAVIAが、「家族がつながるテレビ」として、Youtube篇とSkype篇のふたつのCMを流しています。コンセプトや切り口はいいのだけれど、もうひとつアピールするだけの驚きがなく残念なことになっています。売れなくなったテレビを新しい切り口でなんとか売れるようにしたいとの思いはわかりますが、未消化なままの見切り発車をやってしまっているという印象を受けます。
広告ギャラリー | 液晶テレビ BRAVIA 〈ブラビア〉 | ソニー :

テレビの世界は大きな変革期に差しかかっています。「テレビ番組を楽しむ受信機」としてのテレビは、売れば売るほど赤字になる地獄となり、「テレビ番組も楽しめるネットワーク・コンピュータ」に競争の焦点が移ってきてます。アップルも、グーグルも、他のインターネット接続型のテレビも、この転換にチャレンジしているのですが、いまだにどこも成功していません。

なぜでしょうか。なにが次世代テレビの成功の鍵、あっと驚くキラー・コンテンツになるのかをいずれもがまだ見出せていないか、アイデアはあったとしてもそれが実現されていないからです。

その最大の理由は、パソコンやiPad、あるいはスマートフォンにはなく、テレビでしか実現しない、あるいはテレビのほうが圧倒的に快適だというものを提供できなければ、消費者はとくに新しい価値が生まれたとは感じないし、そのハードルが案外高いからでしょう。

もうひとつは、テレビの場合、インターネット利用がよくわからないという人たちも気軽に楽しめるものにしなければユーザーが広がらないということもあるかもしれません。

しかし、このCMを見ていると、なにが壁になっているのかがわかったような気がします。新しい生活習慣、インターネットテレビで生まれる新しい生活を生みだすことが目標なら、生活がどう変わるのかからすべてがスタートし、それを実現するためにはなにを開発しなければならないかの逆算が必要になってきます。しかし、SONYのCMは、いまできること、いま実現されている技術をCMで翻訳したに過ぎないのです。やはり技術からスタートしているのです。

なにのCMなのかがよくわからないことも失敗のひとつでしょうが、笑ってしまったのは、Youtube編で親子が登場しますが、その画像切り替えのためにお父さんが旧世代をイメージさせる長い、しかもボタンがたくさんならんでいるリモコンを使っているシーンがでてくることです。SONYは、スマートフォンでも操作できるアプリを用意していますが、あのリモコンは、旧世代テレビをイメージさせてしまいます。

またSkype編は、沖縄のおじいちゃんやおばあちゃんと一緒に食事をする、お互いがSkypeで互いの家庭の食事の場を見ながら、また会話しながら食事もできるということですが、不自然さを感じるし、なにかピンときません。いずれもがこなれていないままなので伝わらないし、それでは感動が生まれて来ません。

次世代テレビがリビングで楽しめるものだとすると、そうとう簡単で、インターネットを意識させずに楽しめる工夫が必要だし、またスマートフォンがOSのバージョンアップやアプリの追加がきるように、後にいろいろなサービスが加わってくるという期待感づくりも必要です。それを実現するためには、従来からあるインターネット・サービスが利用できるだけでなく、テレビならではのコンテンツやアプリを動かす独自のプラットフォーム、またそれがビジネスとなり、収益がとれるプラットフォームが焦点になってきます。

Youtubeができる、Skypeができるでは借り物でしかなく、違いが際立ってきません。

SONYは、次世代テレビ普及の壁を破り、新しいテレビの世界を生みだす潜在力を持っている企業ですが、このふたつのCMを見ていると、なにか改善をやっているだけの会社だと感じてしまいます。
驚くような世界の体験となるサムシングをせめてひとつぐらいは開発してからやるべき内容だったのではないかというのが正直な感想です。飛躍するための「タメ」の不足だと感じます。

SONYはイノベーションが命だといってもいい企業です。イノベーションに大胆にチャレンジしなければ、SONYとしての独自性はなく、もっと飛躍した、これが次世代の体験だという世界を見せてもらいたいものです。

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