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世界のパソコン販売量でトップのHP(ヒューレット・パッカード)が、そのパソコン部門を分離し、売却を検討するという話は驚きでした。どう決着をつけるのだろうかと注目していましたが、結果は、事業分離の撤回に落ち着きました。

しかし、考えさせられるのは、パソコン事業の分離を検討したのは、事業としては利益率が低すぎること、スマートフォンやタブレットPCが伸びてパソコン市場の成長性が望めないこと、そのスマートフォンやタブレットPCでは競争力がなく、今後も利益の改善は見込めないことであったと思いますが、事業分離を撤回した理由が、パソコン事業はブランド力の維持にとって有利だということです。

パソコン事業を抱えていたほうが、他の事業との相乗効果でブランド価値を維持する、あるいは高めるコストが安いということでしょう。つまり、パソコン事業は収益を得るための事業ではなく、プロ野球球団を持つようなものだということでしょう。

プロ野球で自力で黒字を出しているのは巨人、広島、阪神の3球団だけだったと思いますが、他の球団も手放しません。あの弱いだけでなく、横浜スタジアムに利益をもっていかれるベイスターズにも買い手があらわれます。
しかしHPのパソコン事業は赤字ではありません。そう考えれば、赤字もださずブランドをアピールできる事業を手放すかという結論でした。

ところで、パソコン事業は、HPという会社を知ってもらう、またHP製品に触れてもらい、HPに親しんでもらうためにはいいけれど、利益の点ではダメ事業だという烙印を押したわけですが、直近のパソコン事業の営業利益率はおよそ5%でした。

つまり、日本の上場企業のおよそ半数は営業利益率が5%以下なので、HP流にいえば、ダメ事業をやっていることになってしまいます。厳しいハードルです。
企業の存在価値は、利益を稼ぐことだけでないことはもちろんとしても、日本の上場企業の多くが活力を失っていることは厳しい現実です。

たしかに、アップルの営業利益率はおよそ30%ですが、HP全体では9%と劣ります。パソコン部門が利益率で足を引っ張っていると、このパソコン事業分離の話を切り出して首になったHPのトップは考えたのも理にかなった話でした。
株価は落としたけれどHPのPC事業切り離しは正解だと思う  


またHPに関しては面白い話があったので、ブログで取り上げましたが、同じHPのパソコン事業でも、日本HPは、利益を出すことが厳しいパソコン事業で営業利益率10%を稼ぎ出しているのです。事業の土俵を、カスタマイズの要望、また納期が鍵になるビジネス用途に重点を置いたことが効を奏したということでした。

日本HPは、日本の製造業が国内で生きる道を語っている -


 この間のHPの話題でで考えさせられたことがふたつあります。一つは利益が高いことは、理由をいいだせばキリがないとしても、究極は、それだけお客さんが価値を認め、期待を寄せ満足している結果であり、「でっかいことはいいことだ」みたいな価値観から、「期待され、また喜んでもらえることはいいこと」に発想を切り替えていく時代だろうということです。

また日本HPが成功していることは、土俵を選んで「小さな池の鯉」こそが事業の強さで、最初は「小さな池」であってもそれを育てること、また次の「小さな池」で「大きな鯉」になっていく道もあることを示してくれています。

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