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2010年9月から2011年2月の上期の不振から、今年の4月以降は、震災や4月、5月の低温の影響があったにもかかわらず、売上が回復基調となり、さらにスーパークール・ビズの追い風で、6月、7月と順調に売上が伸びていたユニクロですが、8月になって既存店売上高が前年比90.6%と急ブレーキがかかったようです。

国内ユニクロ売上情報 | FAST RETAILING CO., LTD. :

ユニクロの売上情報には「前半の低温による影響で、夏物販売の動きが鈍く、前年を下回る結果となりました」とコメントが書かれていますが、天候のせいにするには落ち込みが大きすぎます。ちなみにファッションセンターしまむらの8月の既存店売上高が対前年比96.3%でした。実用衣料、とくに機能性衣料を売りにしはじめたために、気候の影響を受けやすくなったということでしょうか。結果、ユニクロの2011年8月期の国内事業の売上高は、前期比1・5%減と8年ぶりのマイナスという結果となりました。

ユニクロは、他社が、クイックリスポンスによってトレンド変化に柔軟かつ機敏に対応するのと比べ、メーカーとの素材開発からはじまり、計画生産による大量生産によって価格優位を追及するビジネスモデルが特徴ですが、それだけに商品企画を外すと修正が効かないリスクをかかえています。、ジーンズで失敗したことはそれを物語っているようです。下着などの実用衣料はそれでも回るでしょうが、実用衣料だけで売上を支えるには厳しく、ビジネスモデルの限界が来ているということでしょうか。

おそらく消費者がトレンドに敏感で、細かな差異を求める日本国内ではこのリスクは避けがたく、途上国にむいたビジネスモデルなのかも知れません。

しかも低価格を支えている中国工場の人件費は高騰し始めており、縫製の拠点をベトナムなどの地域に移そうとしても、そこは脱中国に動き始めた世界のファストファッションの企業も殺到しており、脱中国にも時間がかかりそうで、コスト上昇も悩ましいことと思います。

ユニクロは9月から、山口市と東京・六本木の本部の社員を対象に始業時間を現行の朝9時から2時間早めて、7時からとし、夕方からは「英語の勉強」にあてるという方針だそうですが、とくに職住近接とはいかない東京の社員の人は大変でしょうね。それにもし中国市場を狙っているのなら、英語ではなく中国語だと思うのですが、早朝出勤が、吉とでるのか、凶とでるのか、秋冬商戦の行方に目が離せなくなりました。

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