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激動予測: 「影のCIA」が明かす近未来パワーバランス
激動予測: 「影のCIA」が明かす近未来パワーバランス
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献本ありがとうございました。『激動予測』は、『100年予測』の著者、ジョージ・フリードマンがこの先の10年の世界の動きを予測したものです。10年という期間の予測は、私たちが今体験している現実、近い将来に世界で起こってくる問題と機会、また難題を読み解く上でも示唆するものが多いと感じます。

著者は、圧倒的な経済力と軍事力でアメリカは強大な力を持ち、「意図せざる帝国」となってしまったという現実があること、世界はいやがおうでも「意図せざる帝国」の影響を受けるだけでなく、アメリカの魂である共和国であり続けることを脅かすという著者の懸念をテーマにしています。しかし、やはり気になるのは、日本の今後をどう見ているかです。日本版では、震災後の日本について、フリードマンはエッセイを追加しています。

興味深いのは、フリードマンは日本を「地震型社会」だとしていることです。地震が多い国だという意味ではありません。日本はアメリカのように絶えず変化し続ける「氷河型社会」ではなく、容易には変化しない国にもかかわらす、変化しないことによってたまりにたまった歪が一挙に吹出し、社会に激震をもたらす国だという見方です。

たしかに明治維新が起こり、長く続いた江戸時代から日本は大きく変化したし、また第二次大戦の敗北によって、また日本は大きく変化してきました。

フリードマンは、日本の抱える様々な課題だけでなく、日本の死活問題であるエネルギー資源確保が、アメリカの中東政策によって脅かされはじめている問題に今の政治が対処できるとは見ておらず、やがてそれらの圧力がたまり、日本社会に激震を引き起こすと見ています。

「地震型社会」という視点で見ると、すでにその予兆となる激震は起こっています。日本が長く停滞する中で、自民党をぶっ壊すと宣言した小泉政権が登場したこと、その後に自民党政権は溶解し民主党政権が生まれた背景には、国民の不満のマグマがありました。そして民主党政権もその不満を解消する政策が取れずに揺らいでいます。
坂本龍馬がブームになることも、国民はこの閉塞感を打ち破る変革を望んでいるのですが、政治はそれに応える能力を失っています。

しかも、今回の震災で国民が思い知らされたのは、与野党ともに日本の政治の機能不全でした。

福島第一原発事故によって、東電や政府などが行なってきた原子力行政への信頼が根底から崩れましたが、さらに先の展望が持てないなかでの増税が行われることで、国民の不満のマグマの圧力はいやがおうでも高まっていくことになります。

いつ日本の社会に大地震が起こってもおかしくない状況ですが、フルートマンは、さらに、もしアメリカの中東での動きによって、中東からの石油が止まることになれば、それが引き金となり政治も大きく変わらざるをえなくなると見ています。

フリードマンのアジア情勢の今後の読みも興味深く、日本で問題視されている常識を覆すもので、興味深い一冊でした。

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