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面白いブログ記事がありました。、すべてが横書きであるということにもっとも落胆され、産経NetViewや日経新聞電子版のように紙面レイアウトそのものも見ることができるほうがニュースの重要性もわかりやすくて良く、アナログ的な文化を持っている人にももっと親しめるものにしたほうがいいとご指摘されています。

使ってわかった残念な朝日新聞デジタル - 田代真人/アゴラ - BLOGOS(ブロゴス) :

気持ちはわかりますし、縦書きで読める仕様や紙面レイアウトが見える仕様があってもいいとしても、それは本質ではなく、朝日新聞のデジタル版が残念なのは、仕様の問題ではなく、紙の新聞と発想が変わっておらず、デジタル版としての価値づくりをやっていないことです。

ほとんで無料で配信されている他のインターネットのメディアとくらべ「有料」であるだけの価値がないことです。むしろいまやさまざまな「無料」のメディアのほうが魅力があると言っていいかも知れません。

まだ日経のデジタル版には、デジタル版でしか見ることのできない特集があり、すでに雑誌的な価値まで提供し始めています。しかし朝日デジタル版で驚いたのは、もっと深く知りたいと思っても、誘導されるのは有料で出版されている特集で、カタログを有料で配布しているみたいなものです。

マーケティング的に考えれば、田代さんがおっしゃるようなアナログ派の取り込みよりも、まずはすでにインターネットでニュースを見ているデジタル派に焦点をあてるべきです。アナログ派を取り込むことは、生活習慣を変えたくない人たちを対象とするのでハードルが高いのです。しかもデジタル派の求める新たなニーズに対応できなければ、デジタル版としての市場基盤をつくることはできません。

こういった残念な電子版が登場したことは、インターネット・メディアがどうあるべきかのビジョンや理念もなく、またデジタル化することでどのような新たなメディアとしての価値を実現できるかから発想したのではなく、ただただ世の中がインターネットメディアに移行しつつあり、紙の新聞を売っているだけでは時代に取り残され、なんとか対応しようという動機しかなかったからでしょう。

メディアが文化であるかぎり、デジタル版という新しいメディアには、それにふさわしい思想や文化が必要です。それがないこと、またマーケティングの不在が朝日新聞電子版の残念さの本質だと思います。

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