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SONYが克服しなければならないのは、個人情報流出によって傷んだブランドの信頼を回復することよりも、イノベーションが生み出せなくなったことだというAFPの記事がありました。確かに、ウォークマン以来、SONYにはイノベーションらしいイノベーションを生む力を失ったようにも感じます。

人びとのSONYブランドに対する期待は、独創であり、イノベーションであることはいうまでもなく、SONYはその期待に応えない限り、どんどんブランド価値は劣化していきます。復活の鍵がイノベーションだというのは共感できるところです。
サイバー攻撃に苦闘のソニー、復活のカギは「イノベーション」 国際ニュース : AFPBB News :


SONYがイノベーションを起こせなくなったひとつの理由は、製品そのものが成熟してしまい、またシャープのように液晶パネルを事業のコアに置いているわけでもないにもかかわらず、液晶テレビから撤退できず、経営資源を分散させてしまったことだと思います。IBMがPC事業をレノボに売却し、事業の集中化をはかったのとは対照的です。

このことは日本の多くの企業にも通じることだと感じます。日本の企業風土や国民性を考えると、真面目で、コツコツと努力を重ねることに秀でていても、思い切って新しい分野の創造に経営資源を投じたり、そのために思い切った事業再編を断行することには一部の企業をのぞくと不得意です。

しかし、電力問題は企業に危機回避の課題をつきつけており、またそこに大きな市場が生まれようとしています。日本の企業が実りあるイノベーションにチャレンジする絶好のチャンスがやってきているともいえるでしょう。

なぜかですが、浜岡原発を思いつきで止めた菅総理の判断は、浜岡原発をめぐって、なにか不都合な問題が隠されており、それを隠しているとも思わせますが、ご本人がわかっているかどうかは不明だとしても、今後、原発がすべて止まる事態を感じさせます。電力需要をいかにまかなうのかに、現在よりもさらに深刻な題がやってきます。

新規の原発は、それこそビルゲイツがいうような原子力で画期的なイノベーションが起こり、誰もが安全だと信じるようにならなければありえません。さらに原発は、13カ月ごとに定期点検に入り、地元の了解をえなければ再稼働が困難になってきます。ほんとうに電力危機が起こったときに、地元の反対を押し切って、強硬に再稼働させることができるかどうかも不透明です。

菅総理は現在よりも深刻な電力危機がくることそのことをわかっているから、原発政策について方針を語れなかったのでしょう。まことに菅総理らしいというか、中途半端です。

原発を強硬に再稼動させることは、よほど安定した強い政権でないと現実的には無理であり、日本が電力をまかなう選択肢をできるだけ早く、準備することは、好むと好まざるにかかわらず必要になってきます。

この課題を克服するためには、日本のビジネスを成熟した市場、実りのない分野から、このイノベーションが求められている電力分野に経営資源や技術開発を振り向け集積させることが鍵となってきます。

日本の企業の特徴は、なにかトレンドが起こると、そこに殺到することです。それを利用することを考えればいいと思います。日本の経営はその時代のキャッチフレーズで敏感に動いてきました。

トレンドに乗りたい経営者や知事さん、また政治家の人たちは、自然エネルギーといえば太陽光、太陽光こそが新エネルギーの切り札と主張し始めたことにも同じ体質を感じます。
太陽光は、よほどのイノベーションが起こらない限り、電力消費のピーク時対策にはなりますが、新エネルギーの本命とはなりません。太陽光でメリットがあるのは、生産拠点が集積している関西ぐらいでしょうか。だから大阪経済を立て直したい橋下知事が声を大にすることは理解できますが。

つまり、政府が行うべきは大きな旗を振ることです。新エネルギー開発にむけたイノベーション戦略の大きな旗を掲げ、多くの企業の参加を促すことだと思います。集中すると強いのも日本の企業の特長です。国民的な関心を集中させ、高めるためには、その一点に絞って、選挙で問いかける価値すら感じます。しかしその旗を間違うと禍根を残します。

重要なのは手段ではなく目的です。太陽光はひとつの手段にしか過ぎません。本当に必要なのは、原発に変わる新しいエネルギーです。事業定義と同じで、定義のしかたを間違うと政策も失敗します。

深刻な危機が近づいてきていることは、逆に言えば新エネルギー分野、あるいは節電分野でイノベーションにチャレンジする機会がやってきたことでもあるのですが、重要なことは、イノベーションは想定外の思わぬところから生まれてくることです。誰が、あの経営が苦境に立ち、存続すら危ぶまれていたアップルからiPodやiPhone、さらにiPadというイノベーションが起こってくることを予測できたでしょうか。誰がFacebookがあれだけの利用者を生み出すことを予測していたでしょう。

それを象徴するような発明が京都新聞で紹介されています。なんと72歳の元建設請負業の男性が、まるでコロンブスの卵のような新しい発想で、従来ネックとなっていた発電機を回す時に生じる磁石の抵抗を大幅に軽減させる仕組みを発明したというものです。
京都大学で解析したところ、発電機を8台並べると磁力の抵抗がほぼゼロになることも判明しましたが、実用化ができれば、現在よりも小さな力で発電できるということであり、風力発電も、より弱い風でも発電できるようになるかもしれません。
磁力抵抗「ゼロ」の発電機 草津の男性が発明 : 京都新聞 :

多くの人が太陽光だというのなら、おそらく本命は違うところにあると感じます。シーズはさまざまな分野に広がって存在しています。Dr-Setonさんがブログでそれをよくまとめてくださっています。
孫正義さんに教えてあげたい自然エネルギー関連技術 - シートン俗物記 - BLOGOS(ブロゴス) - livedoor ニュース :

まだなにが本命かがわからない、どのようなイノベーションが起こり、成功するのかもわからない、ただ技術の種は広範囲に広がっており、また多くの企業もそれぞれの強みを活かして進出したがっている。つまり、必要なことは分野を超えたノベーションの競争であり、そのためには太陽光だけに過度に焦点を与え、他のイノベーションを阻害することは避けねばなりません。

企業が太陽光に賭けることはいいのですが、政府は新エネルギー開発に関しては、カテゴリーを超えた競争の公平性をたもつべきだということを強調しておきます。

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