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原子力発電はコストが安いので、他の発電に代替させることは電力価格の上昇となり利用者負担の増加につながるということを前提とした議論が多く見られます。

本当でしょうか。よくでてくる原発による発電コストには、地元への交付金など電力会社が直接出費せず、国が負担している費用が含まれていないこと、また河野太郎議員が証言しているように、いくら電力コストに関しての資料を電力会社に求めても、返ってくるのは、かつての戦時中のようにデータが黒く塗りつぶされたものということなどをあわせて考えると、かなり怪しいと感じます。

そう感じていると、立命館大学の大島教授による推計では、むしろ原発による発電は、交付金をあわせると、実績では10.68円/Kwhであり、むしろ火力や水力よりも高くついているという記事がありました。
原発の本当の発電コストを考える:政策・法規制:ECO JAPAN −成長と共生の未来へ−
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コストの試算で食い違いがでているのは、試算の方法が異なることです。安いとした試算は、2004年に出された総合資源エネルギー調査会電気事業コスト分科会の報告書が根拠になっており、モデルプラントを想定して発電に要する種々の費用を集計していたもの。一方の大島教授の推計は実績値によるもので、電力各社が公表している『有価証券報告書』に基づいて電源別発電コストを推計したものです。同志社大学の室田武教授によって開発され、大島教授が発展させた推計方法だといいます。この記事にその違いを示した表がありましたので引用しておきます。

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原発は、今回の福島第一原発事故によって、安全対策の強化が必要になってきており、これもコストを上昇させる要因になります。しかも、原発は今回の福島第一原発事故のような過酷事故が起こったために、膨大な賠償費用が発生し、もうコストは桁外れになってしまいました。

しかし、ほんとうに脱原発が高くつくものなのかは、しっかりした根據に基づいて議論すべきことであり、実績に基づいたコストの検証を急ぐ必要があります。ファクト・ファインディング、つまり事実に基づいた議論でなければ、政治の思惑で国民の利益が損なわれかねません。

また東京都副知事の猪瀬さんが脱原発の現実的な解決策として、川崎天然ガス発電所の「コンバインドサイクル発電所」を紹介されています。
液化天然ガス(LNG)を高温で燃焼させ、ガスタービンを回して発電する。さらに、その排熱を利用して水を蒸気に変え、蒸気タービンを回転させて発電する。しかも、蒸気タービンは高圧・中圧・低圧の3つあり、排熱を順々に3回も利用する。1粒で4度もおいしい、非常に賢いやり方である
脱原発への現実的な代替エネルギーを考える| nikkei BPnet 〈日経BPネット〉 :

このコンバイン発電所は比較的小面積でも建設でき、建設費も1基当たり200億円程度で、九州電力のホームページによると原子力発電所が1基あたり3000億円以上、現在はおそらくもっと高いことを考えるとかなり安価です。また発電量が2基で原子力発電所の1基分に相当し、しかも発電コストもいずれの試算でも安いことがわかります。
九州電力 原子力発電所の概要 :

太陽光が一般の人びとには分かりやすく、また脱原発に世論が傾く中で、それをビジネスのチャンスとして民間がチャレンジするのは自由だし、またそれで大きなイノベーションが起こることを期待しますが、国として電力エネルギーをどう確保するのかは別問題だということだけは留意しておく必要があります。

発電に関しては各電力会社に知識や技術をもった人たちが多数おり、おそらく現実的な解決方法を知っているはずです。こういった人びとを、政治の思惑や組織の制約から解放し、知恵を引き出すことも必要です。それらの人びとが自由に発想し、解決策を生み出すことがもっとも現実的な方法だと考えます。発電、送電、配電の分離は、そういった蓄積された知識や技術の活用という点でも重要に違いありません。


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