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東京大学が世界33カ国の人を対象に“自分の国の窮屈度”を調査したところ、日本は窮屈な方から8番目で、日本より上位は、ノルウェーの6位以外はすべてトップのパキスタンをはじめアジアの諸国でした。韓国も5位にはいっています。しかし、さぞかし中国はかなり上位にランクされていると思いきや、日本についで9位で、日本よりたとえワンランクであれ、窮屈さで下位になったことは予想外でした。2chあたりで騒々しくなりそうな結果です。

中国の想定外の結果は、回答者が本音で答えていないか、いろいろな統制があっても、日常生活ではあまり政治の影響を感じる状況にないか、経済成長に勢いがあり自由にチャレンジする余地があるからでしょうか。ネットでも規制しているとはいっても、人びとの知恵でいくらでも発言できるようで、あまり規制を苦にしていないのかもしれません。

さすがに自由の国アメリカは23位でした。33カ国中、もっとも窮屈さを感じていない国が、国内に政治対立を抱え、相互不信が残るウクライナというのも意外でした。
[東京大学[広報・情報公開]記者発表一覧] :

この調査は、政治だけでなく、もっと広く、その国の文化の窮屈さと緩さに関して調べたもので、「この国には、人々が従わなくてはならない社会的規範がたくさんある」、「この国では、誰かが不適切な仕方でふるまえば、他の人がそのことを強く非難する」などという質問に対してどのくらい賛成するかを尋ねたものだということですから、そういう観点から言えば、日本は確かに窮屈な国かもしれません。

その象徴が、ネットで本名をあかさず、匿名を使う人が多いことでしょうか。もちろん匿名を使う理由はさまざまでしょうが、なにかを発言することで、職場や身の回りからとやかく言われるとか、なんらかの影響を感じるので実名で発言することは避けたいという事情もあるのでしょう。

自社に不利になることを発言して会社からクレームがつく、あるいは得意先を誹謗中傷すれば、ビジネスにも影響するのはわかりますが、それ以上の影響があると感じる雰囲気や実態があるというのは、それなりにプレッシャーとなる文化がビジネス社会のなかにもあるということです。ネットでも感じることですが、主張の異なる意見にたいして不寛容な人が多いことも事実です。なにかとレッテルを張り非難したがる人もいます。

また、経済が長らく停滞し、産業のダイナミックな構造転換が起こらなかったために閉塞感があることも影響しているに違いありません。会社組織でも、成長性を失うと、どうしても視点が内に向き、また相互不信が広がり、そのことが風通しを悪くする、新しい行動を排除するという文化が生まれてきます。縮む方向への圧力が働いてくるのです。怖いことです。

あまり名誉な結果とは思えないので、自由闊達な議論をする、異なる意見も尊重するという風に、ひとりひとりが気をつけることからはじめてみてはどうでしょうか。


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