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今回の福島第一原発事故によって、原発には隠れたコストがあることが次第に認識されるようになってきたと思います。ひとつは災害が起こった際に発生する費用が膨大なこと、核燃料処理にも費用がかかることです。また安全基準を高めることによって、建設にも維持にも現在以上のコストがかかってきます。

浜岡原発にたいして停止を求める運動も起こっているようですが、浜岡原発に限らず、既存の原発施設の操業見直しが求められてくるでしょうし、ました新しい原発施設の開発は、国民や地域住民の人たちの合意がとれず、もはやできないと考えるべきでしょう。

当然、エネルギー政策の転換が必要になってきますが、
それは日本にとって大きなチャンスになってくるように思っています。

なぜなら日本が原発の技術を先駆けて開発したわけでもなく、施設の安全設計などハコモノとしての技術の改良では優れたものが開発できても、基本的な技術は米国やフランスに遅れていると言われています。今回も結局はフランスのアレバ社などに頼らざるをえない状況であり、そのことが明らかになってきたと思います。

つまり、もはや長い歴史のある原発で世界一になる見通しはなく、日本初のオリジナルな技術で、世界をリードする発電技術を開発するというのが競争戦略としても正しいのではないでしょうか。

資源を持つ国が限られる化石燃料に頼ると当然リスクが高く、また地球温暖化への影響もあり、当然自然エネルギーによる発電になってくるのでしょう。

さっそくソフトバンクの孫社長が世界中の科学者ら100人に参加を促し、政府への政策提言をおこなう「自然エネルギー財団」を設置する動きにでられていますが、それよりはアンテナを建てるほうが先だという声も散見されますが、さすがに嗅覚がいい方だと思います。

しかし、この自然エネルギー発電についても、原発が事故を起こした際の影響、あるいは使用済み核燃料の処理の問題など、たんに施設をつくって発電するという問題だけではなく、社会システムとしてどうなのかということも含めた議論をしておく必要があると思います。

おそらく有力なのは、地熱発電、太陽光発電、マイクロ水力発電、風力発電でしょうが、それぞれ問題がないわけではありません。

たとえば、地熱発電は日本は豊富な資源を持っていますが、水資源がどうなるのか、それが環境破壊につながらないか。温泉地の水脈を変えてしまわないかなどの懸念材料があるとして反対の声も起こっています。
霧島温泉を守る会 - 地熱 地熱発電の問題 環境破壊 地熱発電 :

太陽光発電も、安定的な発電が行えず、ピーク時対策の補助的な発電には役立ってもメインにはなりません。またソーラーパネルの原材料がどうなのか、製造時の消費エネルギーがどうか、特に都市部での設置コストがどうかという問題もあります。風力発電も安定性やあらたな環境問題があります。

施設や装置の開発、資源、運用、地域への影響、また廃棄、さらにどう最適な組み合わせがあるのかも含めた視点が必要となってくるでしょう。

しかし重要なのは、そういった障害や問題をいずれもが抱えているからこそ、イノベーションの機会もあるということだと思います。大いにチャレンジする値打ちはあるものと感じます。積極的な議論を期待したいところですが、最後は原発を捨てる勇気と決断ができるかどうかにかかっているのではないでしょうか。



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