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「風評被害」というのはやっかいな問題です。放射性物質の拡散そのものよりも、放射能の「汚染イメージ」のほうがはるかに拡散し、さまざまな被害を生み出しているというのが実態でしょう。

水などの買い占め騒ぎがありましたが、それも一段落し、まだパニックを引き起こしているというほどではないだけに、日本の国民は案外冷静だと感じます。ツイッターでも危険を煽る人もいるのですが、おおむね冷静さが保たれています。
しかし、ひとりひとりのほんのちょっとした買い控えが、農業や漁業に大きなダメージを与え始めています。

さて、報道では、さまざまな数値が飛び交っています。その数値がどのような意味を持っているかとは関係なく、数字が一人歩きし、また受け取る側も理解出来ないために、聞きなれない単位の数字の大きさに、さらに不安が高まります。

福島第一原発事故による放射線による健康への影響について、いくつか見たテレビ番組で感じたのは、医療の放射線科の専門医の方々が異口同音に、まったく問題はないと断言していることです。これはこれで受け止めておく必要があると思います。

一方で原子力を専門とする人たちなどは、放射線量の数字を繰り返し、暫定基準に照らし合わせ、注意を喚起する発言が目立ちます。みなさまは、どちらを信頼されていますか。

いずれを信頼するかはそれぞれの判断になりますが、こういった非常時は、人は悲観的な見方を好み、しかも合理的な判断よりは、感性のイメージによる判断が勝ります。

だから悲観的な見方を繰り返す専門家には注目が集まり、そうでない人たちの発言はスルーされます。

重要なことは、事実がよくわからないときは、人はイメージで判断することです。しかもイメージはやっかいなことに連鎖して膨らんでいきます。

比較して確かめようもない製品やサービスもそうですが、実際にはブランド・イメージで判断し商品やサービスが選択されます。好意的なブランドには実際に使った評価も高くなります。客観的な事実ではないことはマーケティングを経験していると嫌というほど体験させられます。

イメージの連鎖では、たとえば、コウナゴの稚魚から暫定基準の放射性物質が検出されたとすると、それがどの程度問題なのかを理屈で考える人は少なく、まずは警戒心が生まれます。そして、コウナゴは汚染されている、だからきっと他の魚も汚染されているかもしれない、だから魚を食べることを控えようという行動となり、それがどの海域で捕れた魚であれ買わなくなります。
実際には、健康に影響がでるかもしれないという暫定基準の根據になっているレベルに達するには、毎日コウナゴを3キログラム一年間食べ続けないといけないそうですが、いくらそれを強調しても、「怖い」というイメージが勝るのです。

現在はその状態であり、それが現実です。データや理屈で考えるというのは、経験では、よほどトレーニングを受けた人でもない限りしないし、そうすると理屈っぽい人だと敬遠されかねません。理科系の人なら合理的に判断するだろうというのもあてになりません。

いったんマインドのなかにイメージができあがると、さまざまな判断も行動もイメージによってコントロールされ始めます。
しかも、それを解き放つことは極めて難しく、理屈で説いても、さらにイメージが強化されてしまうことも珍しくなりません。

しかしまったくないわけではありません。ふたつの方法があると思います。一つは時の経過と状況の変化によって、イメージが風化することを待つことです。

もうひとつは、理屈ではなく、驚きや共感、また感動を引き起こし、心を揺さぶる体験を通して、染み付いたイメージでコントロールされたマインドを解き放つことです。

だからアップルのスティーブ・ジョブスは「驚き(サプライズ)」を駆使し、そこに新しいコンセプトを忍び込ませるのです。

卸売市場を通して小売に流すという通常の方法では、人びとのマインドは変えるだけのインパクトはありません。

ほんとうにそういった風評被害をはねのけるためには、地元の漁師さんたちに首都圏に来てもらい、盛大なチャリティを目的とした直売イベントでもやればと思いますし、マスコミも番組を使って、みんなが買っている様子を報道すれば、かなり変わってくるはずです。

また一部のスーパーなどでは被災地支援キャンペーンで、東北の食品を特集していますが、そんなイベントが多発すれば少しは変わってくるかも知れません。

行政も自粛よりは、被災地との連帯感を生み出す体験の機会をつくることを望みたいものです。被災地の人を招待し、学校などで語ってもらうことも、被災の状況を共有し、絆を深めることにつながっていくのではないでしょうか。


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