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番組そのものは見なかったけれど、ツイッターで、勝間和代氏が朝まで生テレビで極めて無責任な発言をしていたという指摘がありました。YOUTUBEのリンクもあったので見てみると「少なくともなにが起こっているかが分かっているから、充分、(福島原発事故対策の)管理可能性が高まっていると考えるべきではないかと考えている」とか、福島原発事故を大きく取り上げすぎているといった趣旨の発言をしていたことを確認しました。この楽観主義はどこから生まれるのだろうかと恐れ入りました。

逆ではないのでしょうか。さまざまなことが分かってきて、福島原発事故は対処に精一杯で、とても管理下に置くまでにはいたらないことがわかってきたのであって、決して楽観視する事態でありません。

いくら注水しても反応炉内の水位があがらないことはどこからか水が漏れているわけだし、放射性物質が検出されていることは、燃料棒が破損し、おそらく溶融していることは容易に想像できます。

しかも、この福島原発事故は世界の原子力政策を変えてしまうほど大きな影響を巻き起こす事故だという認識も欠けています。

この放送の後だと思いますが、やはり坑道に水が溜り、2号機の水の表面で毎時1000ミリシーベルト超の放射線量を計測されたということですから、完全に漏れてしまっている状態で、冷却のためには水を注入せざるをえない、注入すればさらに坑道の水量が増し、外部に流れ出るという事態になってしまいました。

極東ブログさんが、ワシントン・ポストが掲載した専門家の想定した現状についての記事を翻訳してくださっていますが、かなり納得出来る話です。
どこから高濃度放射性物質が漏れたか、ワシントンポストを読む: 極東ブログ :
東電の発表はなに故か、放射性物質なり放射線量は、微量であり健康に影響がないということばかりですが、そろそろ考えうる福島原発の状況について、またなにを検討しており、今後の考えうる対応を伝えるべきではないでしょうか。おそらくアイデアがないのでしょう。

今回の震災、また福島原発事故で痛感するのは、政府、官僚、また東電などの危機管理能力のなさです。菅さんも東電の社長もどこに行ってしまったのでしょう。最初に放水を行なったのが警視庁の放水車だったことはその能力を十分に疑わせるものでした。警視庁の放水車はデモや騒乱を抑えるためのもので、水平放水が基本であり、死者がでてはいけないので、水圧も消防車と比べればはるかに低いことすら知らなかったのでしょうか。

東電の副社長の記者会見の様子を見ましたが、それにも呆れ果てました。失言を避け、記者の質問に答えている風を装って、うまくはぐらかす副社長の頭の良さには恐れ入ります。
それが、失敗すれば篩にかけられる、失敗しなかったものだけが昇進する日本の官僚的な企業で、経営のトップに上り詰める最大の能力だということを象徴していたかのようです。質問する記者も、知識が乏しいせいか、あるいは遠慮しているのか、気迫に欠けるところが気になりました。

いずれにしても、震災や原発事故のような不測の事態に最しては、危機対応本部に、危機対応のトレーニングを受けている自衛隊幹部、消防庁幹部、および危機対応に関して知識のあるブレーンを集め、さまざまな仮説を立てながら最良の対策を練っていくことが必要です。

実際の現場はそういった危機管理能力のある人に任せ、菅総理はそれらの人びとの決定をオーソライズし、決断を行って人や組織を動かし責任をとればいいだけで、素人の下手な考えは不要です。

それにしても、原発や自衛隊をタブー視してきたツケが今回の震災で一挙にでたと感じます。

軍事評論家の佐藤さんは、報道が現地の自衛官の活動を見せないと不満をお持ちのようですが、確かにそうですが、現地の寒い中を使命感に燃え自己犠牲を払って活躍されていることを国民の多くは知っており、感謝し、また敬意を感じているはずです。
軍事無視のツケ - 軍事評論家=佐藤守のブログ日記 - BLOGOS(ブロゴス) -:

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