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マスコミへの信頼が崩れ始めてきているように感じます。なにか背景に私たちの想像できない力が働いているのか、あるいはマスコミの奢りなのか、たんに経営状況が悪化し質が劣化してきただけなのかはわかりません。
いや、インターネットを通して、マスコミの取材のあり方や、記事の質についてチェックが入り始めたからこそ、それまでは見過ごされていたことが表面化しはじめているのかもしれません。

マスコミの怖さを見せつけられたのは、なんといってもライブドアや村上ファンドの強制捜査、逮捕をめぐっての報道でした。検察と一体になって捕物劇を見事に演出し、見事に悪人をつくりあげました。

いまでもライブドアの堀江さんを裁く権利があったのは、検察やマスコミではなく、株主であり、またビジネスそのものの成果であったと思います。株主に利益が還元され、またビジネスが成功すればよかったし、そうでなければ市場が裁いたはずです。「正義」が振り回される時代には底知れない怖さがあります。

堅い話は抜きにして、別にマスコミ報道を検証しようというのではありませんが、この間、ブログでマスコミ報道への批判が続いていたので、ピックアップしてみました。

最初は森元首相のブログでの記者の取材姿勢に関してのものです。ブロゴスにでていました。
政局ばかり… - 森喜朗ブログ - BLOGOS(ブロゴス) :
前原外相が、プーチン元大統領との親交が深かった森元総理にロシア問題で教えを乞うために訪れた件で、記者の人たちが質問するのは政局絡みのことばかりだったそうです。森元首相も「腹立ちを通り越して、あきれてしまいました」ということで、政局を煽るネタ探しに躍起になっている確信犯的取材の様子が伝わってきます。

こちらはフリージャーナリスト上杉隆さんのダイヤモンド・オンラインの記事です。
小沢氏元秘書への“立証の対象にしない裏献金”とはどういうことか?大手メディアの情報操作を検証する|週刊・上杉隆|ダイヤモンド・オンライン :

「検察側」と「検察官側」で違いがわかりますが、巧妙に使い分けられていること、記載されていた献金で立件の対象となっていないものをあえて「裏献金」と書いていること、検察の捜査はすでに終わっているにも関わらず、まだ続いているように感じさせる書き方などが指摘されています。

しかし、もっとも目を引いたのは、読者アンケートなのでバイアスがあるとしても、新聞やテレビの政治報道への信頼性に関するアンケート結果です。なんと「まったく信用していない」が最も多く、「かなり疑っている」と「半信半疑」を合計すると9割を超えています。
投票に参加した人の人数がでていないので、信用していない人も結構多いという程度で見ておいてください。
「新聞・テレビの政治報道を信用していますか?」

三つ目が、ブロゴス記事の常連であるブログ『永田町異聞』さんのこの記事です。
予算案賛成の小沢氏に関する朝日の奇妙な記事 - 永田町異聞 - BLOGOS(ブロゴス)  :

こちらは朝日新聞の蔵前記者の記事に関してで、その記事が蔵前記者の観測なのか、誰かに取材した結果を書いているのか、あるいは小沢さんに取材した結果なのか、「二つの主体(人間)が入り混じり、誰がどの位置から見ているのか、視点がぼやけ、誤ったイメージやメッセージを送る」ことになってしまっていることを検証されています。

記事の書き方の旧態依然とした習慣や伝統も、そろそろ変えるときが来ているのではないか。たまたま目についた蔵前記者の記事をとりあげたが、新聞界全体で取り組むべき課題である」と締めくくられていますがその通りだと思います。

よく偏向報道が批判されることがありますが、いずれかのポジションから記事を書くというのは避けがたいことであり問題はないと思います。問題は、「中立」「公正」を装って、読者を誘導しようとすることです。それ以上に問題なのは、事実と憶測と書き手の考えを巧妙に織りまぜ、情報操作を行うことです。偏向報道よりもはるかにタチが悪いと感じます。

そういう意味では産経は、アンチ民主党、インターネット悪者説で一貫しておりスタンスが明快で面白いのですが、京大入試不正問題で「投稿に関与したのは東京の男子高校生2人とほぼ特定したことが2日、捜査関係者への取材で分かった」と報じており、新聞記事はしょせん「読み物」でしかないということがよく伝わってきますね。
入試問題流出 都内2高校生が関与 1人は外で中継 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
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インターネットに広告を奪われるだけでなく、インターネットで監視され、矛盾をつかれはじめたマスコミですが、どのような立ち位置で記事を書くべきか、またまだ大きな影響力を握っているだけに、情報を流す倫理について再考することが迫られてきているように感じます。

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