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13734311v3_350x350_Front_Color-WhiteCNNが取り上げていた面白いニュースがありました。大西洋北西部の木のなかに棲むタコ「ツリー・オクトパス」が絶滅の危機にあり、それについて、インターネットで調べてくるように中学生たちに宿題をだした結果についてです。

ネット上には、その「ツリー・オクトパス」の説明と共に、保護キャンペーンのシンボルマークが描かれたTシャツなどのグッズのサイトへのリンク、また募金箱の作り方まで紹介したサイトが作成され、、生徒たちが、そのサイトの情報をどの程度信じるか、あるいは信じないか、インターネットの情報を吟味し、読み解く能力(リテラシー)を調査する目的での実験でした。

Save The Pacific Northwest Tree Octopus :

どの生徒たちも、そのサイトの情報ソースなどを吟味することなく、「ツリー・オクトパス」の存在、またそのサイトで書かれていたこと信じ込んだというのです。もちろんそんなタコは存在しません。それを明かしても、納得しない生徒までいたというのです。

インターネットの情報を吟味し、読み解く能力を持たないと、いかに危険なことになるかということですが、この実験は根本的に間違っているように感じます。

見方を変えると、この実験は有名なミルグラムの実験に通じる権威の怖さを示した実験ともいえます。

ミルグラムの実験は、学習における罰の効果を測定するという名目で、生徒役の被験者が誤答するたびに、先生役の人が生徒に電気ショックをあたえ、しかもどんどん電圧をあげていくように指示をされているなかで、先生役の人が実験に協力し、電圧をあげていくかを確かめた実験です。実は知らされていないのですが、先生役の人が権威にいかに従うかの実験の被験者なのです。結果は、先生役の被験者の6割が死に至る危険のある最大電圧までもスイッチを押し続けたというものです。
ミルグラム実験 - Wikipedia :

「ツリー・オクトパス」の実験は、生徒にとっては権威である先生、嘘をつくことなど思いもしない信頼している先生が宿題を出したという時点で、「ツリー・オクトパス」は、すでに信じるに足る情報になっていたはずです。

この「ツリー・オクトパス」の実験は、権威のある人や組織から流れてくる情報には、人は無批判に信じてしまいやすいというように解釈できます。

それでいえば、怖いのはインターネットよりも、マスコミから流される情報のほうではないでしょうか。間違った情報をいっせいに流し、キャンペーンをはって人びとが信じてこませてしまう怖さは、これまでの冤罪事件でさんざん経験してきました。

しかしインターネットの登場でそれが徐々に変わってきています。佐々木俊尚さんが、「キュレーションの時代 」で書かれているように、マスコミから流される一次情報、また社説や、記事や番組のなかに潜り込んでいるマスコミによる情報の意味づけだけでなく、ネットのなかにさまざまな情報の「キュレーター」が登場するようになりました。

「キュレーション」とは、さまざまな情報コンテンツのなかから、情報を抽出し、情報が持つ意味や可能性、また読む人たちにとってその情報がどのような価値を持っているかを提示することで、「キュレーター」はそれを行う人です。

たとえば、名古屋のトリプル選挙についても、インターネット上には、あれはナチズムだという批判から、期待を込めた応援、また既製の秩序への人びとの氾濫だというものまで、ブログだけでなくツイッターやフェイスブックなどを通して、さまざまな「キュレーター」からさまざまな見方や意見が流れています。

さらに、情報に対する信頼性も、それを書いている人への信頼によって決まる、その信頼は、権威ではなく、人と人の「つながり」によって生まれる時代に移ってきているという佐々木さんの見方ですが、この「ツリー・オクトパス」の実験も、教師と生徒という「つながり」も無視できないと思うのです。

「ツリー・オクトパス」の実験は、確かにインターネットに流れる情報に接する危うさを警鐘するものかもしれませんが、あまり単純に結果を解釈しないほうがいいのではないかと感じます。


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